花火も終わり、ぞろぞろと帰宅する人達も
疎らになってきた
大飛はそこからずっと動けずにいた
大(ほんと…何やってんの…俺)
(こんなとこにいたって…)
(来るわけないのに…)
「ニャ~…」
大(こんなとこでじっとしてたって)
(どうしようもないよね)
(レオもいるんだから)
(家に帰らなきゃ)
レオを抱いて大飛が立ち上がったとき
レオがピョンと大飛の腕から抜け出して
家とは別の方向に走り出した
大飛はすぐにレオのあとを追いかけるが
浴衣を着ていることと、下駄を履いている
ことでうまく走れない
必死にレオに向かって叫ぶけど
レオは立ち止まってくれない
段差に躓いて転んでしまう
手と膝は擦りむいてるし、
足の指の間に鼻緒が食い込んで
血が滲んでいた
レオの姿は見えなくなっていた
大(探さなきゃ…)
(レオに何かあったら…)
大飛は痛む足を引きずって
レオが向かった方向に足を進めた
ポツ…ポツ…
無情にも降り出した雨は
次第に雨脚を増して
濡れた浴衣が皮膚に張り付いた
ドサッと地面に座り込む大飛
大(レオもいない…)
(みんなにも…会えない…)
(俺の居場所なんて…どこにも…)
俯く大飛の視界に誰かの靴が入ってきた
その人物は大飛に傘をさして
目線を合わせるようにしゃがんできた
ゆっくり顔を上げる大飛の目の前には優太
優太の後ろにはレオを抱いた彪雅と
悠馬とあつきの姿
「ニャ…」
レオが彪雅の腕から降りて
心配するように大飛の顔を
覗き込んできた
そう言うと彪雅は着ていた上着を
大飛の肩に掛けて優太の横に並んで微笑んだ
あつきと悠馬も大飛と
目線を合わせるようにしゃがむ
いつの間にか雨は小降りになっていた
ポロポロ溢れる大飛の涙を拭う優太と彪雅
そして大飛の両手を握って微笑むあつきと悠馬
4つの暖かい手に、大飛の心が解かされた
大飛は4人の顔が見れなくてギュッと目を瞑った
ふわッ
包み込むような優しい抱擁に
思わず目を開けると4人に抱きしめられていた
顔を上げた優太の目は僅かに潤んでいた
「ニャ!」
大飛を取り合うように
ギュウギュウに抱きしめる4人と
大飛の膝擦り寄るレオに
大飛の心は満たされた
悠馬におんぶされる大飛は慌てて降りようとする
「ニャ!」
雨は上がり、空には星が浮かんでいた
帰り道、悠馬の背中に揺られて
大飛は眠ってしまった
帰宅した5人と1匹
大飛はとりあえずソファーに
寝かせようということになり
悠馬が優しくおろしてあげる
『せーの!さいしょはぐー!
じゃんけんぽいッ!!』
「シャー!!」
あつきが大飛の浴衣に手をかけようとしたとき
寝てる大飛が僅かに動いたと思えば
「あつい」と言って自分で浴衣の襟口を広げた
その姿を見た4人はその場に固まる
濡れた髪とほんのり色づいた頬と唇
しっとりと肌に張り付く浴衣
首筋を流れる汗が鎖骨をつたう
きめ細やかで触り心地の良さそうな素肌
『…えろい』
ごくりと唾を飲み込む4人を尻目に
レオがソファーに横になる大飛の
お腹めがけて飛び乗った
『あ…』
「ニャ!」
「ニャゥ、ニャ!」
「ニャゥ…」
大飛の叫びが家中に響いた
かなめで~す!
見てくれてありがとうございます🙇♀️
次から大飛と2人で、
1人ずつデートに行ってもらおうと
思ってるんだけど、、、
順番どうしよっか?笑笑
あとデートの行き先も笑笑
なんかリクエストとかありますか?
あれば教えてください!!!












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。