夏祭りの一件から数日経ったある日
いつものようにみんなの帰りを待つ大飛とレオ
『ニャ~』
時計を見ると時刻は23時
テーブルには夕飯の支度が整っていた
『ニャ~……』
大飛の膝に乗るレオが
小さくあくびをした
膝でうとうとするレオを撫でながら
みんなの帰りを待っていた
ピーンポーン
『!!、ニャ~』
『いぇーい!!』と言いながら
彪雅、悠馬、あつきは手を洗いに行く
突然の優太の言葉に目をぱちくりさせる大飛
きらきらと目を輝かせる大飛に
微笑む優太は大飛の耳元に口を近づけて囁く
顔を紅く染める大飛の頭を
ポンポンと撫でて優太も洗面所に向かった
『ニャ~』
真っ赤な顔でレオを抱く大飛は
明日のデートに胸を踊らせた
コンコン
部屋からちょこっとだけ顔を覗かせる大飛
不安そうに上目遣いで見てくる大飛がかわいくて
今すぐ押し倒したい気持ちを押し殺して大飛を褒める
『ニャ~』
優太に手を引かれて大飛は家を出た
優太に連れられてきたとこは映画館
大(人多いけど…)
(バレたら大変だよ…)
大(今日のためにわざわざ!?)
(個室…ふたりっきりだ)
(やばい…嬉しくて…)
(顔がにやける…)
受付を済ませて案内された
部屋に入る2人

変装を解きながらキャッキャッとはしゃぐ
大飛を微笑ましく眺める優太
優(連れてきて良かった)
(デートなんだから)
(恋人っぽいことしたいし)
暫くしてるとドリンクや食べ物が
運ばれてきて、部屋が薄暗くなる
大(そういえば、何見るか聞いてなかった)
うきうきと映画が始まるのを待つ大飛は
このあとそれを後悔した
始まりは良かった
とある幸せな一家が
ある一軒家に越してきたところから
物語がスタートした
越してきたその日から
不可解な現象が次々と起こり
一家が恐怖に落ちていくホラーサスペンス
物語が進むにつれ大飛は恐怖に震えた
『きゃああああ!!!』
大(こ、怖い……)
チラッと横の優太を見ると
真剣な顔で映画を見ている
大(ど、どうしよ…)
(これ以上…見れない…)
(でも……ふたりがいい…)
ギュッと目を瞑りすぐ横にある優太の腕を掴む大飛
『ドンッドンッドンッドンッドンッ』
ギュ…
腕を掴まれる感触に横を向くと
大飛が目をギュッと閉じて
優太の腕を掴んで震えていた
優(大飛…?)
(もしかして……)
目に涙をいっぱいに溜めて
優太の腕を力いっぱい掴む大飛
『ううううう…』
ついに大飛は泣きだしてしまう
優太が両手を開くとすぐに
その胸に飛び込んでくる
よしよしと頭を撫でて
震える体を抱きしめる優太は
怖がる大飛が可愛くて頬が緩む
優太が大飛の耳元でそう言うと
大飛はフルフルと小さく首を横に振る
優(ふたりがいいから)
(ここまで耐えてたんだw)
(ほんっと可愛い)
涙目でコテンと首をかしげる大飛の
頬に手を滑らせてそっと顔を寄せる優太
チュッ
唇に触れた柔らかな感触に
キスされたということに気付く大飛は
全身がぶわっと熱くなった
手の甲で唇を押さえる大飛に
もう映画の内容は届かなくて
目の前の優太から目が離せなかった
旋律のBGMが聞こえないように
大飛の両耳を手で塞ぐ優太は
優しく唇を押し当てた
空気を求めて開いた唇から
ぬるりと差し込まれた舌に
咥内の全てを弄られ
その感覚に無意識に涙が溢れた
耳を塞がれながらのキスは
咥内の水音が脳まで響き渡る
甘く溶かされるような刺激に
応えるように大飛はぎこちなく
優太の舌に自分のそれを絡ませた
酔いしれるようにうっとりと
した表情で大飛を見つめる熱い目に
先程とは違う体の震えが大飛を襲った
映画が終わるまで後1時間……
ゆたやま ホラー映画
リクエストありがと~🤤💗












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。