ここまで明らかになっているとは思っていなかった。
最後に通った中学校の名前まで分かっているなんて。
この短時間で私について調べ上げた情報量とその質に、改めて、" そういう組織 " であるのを感じた。
余裕を持っているようなクロノさんの口ぶりは、いつもよりも穏やかに聞こえる。
きっと、まだ私について洗い出した情報を持っているだろう。
なんて事は容易に想像出来た。
(『お父さん』の後ろにいる、何かしらの組織…)
確かに、『お父さん』はよく頭を何度も下げながら誰かと電話をしていた。
クロノさんが言っている可能性は限りなく高く、
ミミックさんが言うように、
残るは裏を取る証拠だけだというのなら、それはもう事実に近いと思う。
疑いの目が私に集中するのは自然なことだと思う。
本当に会ったことなんてない。
『お父さん』の電話の相手が何処の組織の誰かなんて、
そもそも組織なんかに所属している人なのかどうかなんて知る由もない。
何処かの組織の誰か。
…そんな気がする。
ただ、それだけ。
突然、気だるげそうな声をあげたミミックさんに私は直ぐに視線を当てた。
ミミックさんは顔だけこちらに向けると、
『ビシッ』
私の胴体に穴を空けるような勢いで人差し指を此方に指しながら言った。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。