~らんside~
そのまま考えていると、不思議に思ったのかみことが話しかけて来た。
俺はみことの声で我に返った。
まぁ、すち達にはあなたさんが好きな事教えたくはないからなぁ~...
そう考えながら、好きだとは悟られないように今まであった事を話し始めた。
話が終わった後、なつがすぐに俺に質問してきた。
なつはあなたさんの事になると何故か声を上げたり上の空になったりする事が多い。
恐らく...というかほぼなつはあなたさんの事が好き。本人は隠しているつもりだろうけどバレバレすぎて、ここにいる人達全員分かっている。
いるまが本当に会ったか聞いたか尋ねてきて、ほんとだと俺が答えた瞬間に他の奴らが質問してきた。
それに対して俺は困ったような声しか出なかった。
少しの間、俺が考えているとふとすちが声を出した。
すちが指を指しながら話した。
すちが指した方を見るとそこにはないこさんが居た。
俺は今までの事を話した。流石に俺があなたさんの事が好きだとかなつの恋愛事情に関してのことは伝えなかったが。
ないこさんがお礼を言ってくれたが、態々言う必要なんて無いのにと思った。
そして、ないこさんが続けて俺らに質問してきた。
急な質問で吃驚した。
俺に続いてこさめもあなたさんのことについていって言った。
その後もどんどんあなたさんのいい所をいって言った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!