俺達はとりあえず犯人候補者の様子を見張ることにした。
もし犯人が生きているのなら、また誰かを殺すかもしれない。
わかってる...けど、兄さんを犯人にはしたくない。それに、礼治さんは酷いと思う。だって、礼治さんは自分のお兄さんを「家族のことは信じたい」なんて理由で犯人候補者からはずしてるんだ。それなら兄さんを犯人候補者からはずしてもいいじゃないか思う。
すると、礼治さんが俺の心を読んだかのように言った。
その時、電話がなった。
礼治さんが受話器をとって相手と話始める。
何分かして話が終わった。
それは良かったって言おうとしたが、俺は口をつぐんだ。
礼治さんの様子がおかしい。
俺は心の中でこっそりとこの事件が黒いフードの男の仕業であることを祈った。
次の日、依頼人がやって来た。依頼人の名前は旗本麗亜。
被害者、速水澪の親友だと言う。
それを聞いて、兄さんが犯人じゃないことが確定したと思ったが、その希望は無惨にも崩れ落ちた。
俺も覗いた。確かに「みつる」と書いてある。でも、兄さんなはずがないんだ。だって、兄さんは...。
俺は唇を噛んだ。
みんな黙る。その可能性はとても高い。
そうだ。なんで兄さんが犯人みたいに扱われなきゃいけないような設定を作るんだ。真犯人を見つけ出したら、絶対に復讐してやる。
俺はhそう心に決めたのだった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。