第52話

第三十二章「抗う者」
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2023/03/20 09:48 更新
リィナ・スカーレット
「…………見つけた」
今は余計な言葉は要らない。
ただ、終わりにするだけだ。
神咲 依月
「…………ほぅ、最後の最後で邪魔しに来るか
『刀々神』を継ぎし者………
そのお面も刀々神が付けてたものだな」
何か悪かったですね。
というかカイ兄って狐のお面付けてたんだ、知らなかった。
リィナ・スカーレット
「邪魔しにって……………まぁ、貴方達から見たらそうでしょうね」
うん、敵から見たらそんなものである。
神咲 依月
「だがもう遅い
時は来たのだからな
お前もその目で見るが良い……『天国』へ到達する瞬間を」
それを止めに来たんですけどね。
リィナ・スカーレット
「それで邪魔しないでくれって言われてもしますけど」
引く事は絶対に出来ない。
だから、やるしか無いのだ。
神咲 依月
「………やれやれ、仕方ない
そんなに言うなら来てみろよ」
私はそっと、水蓮に触れる。
リィナ・スカーレット
「…………私、元暗殺者なんですよね」
水蓮を抜刀しながら私はそう言った。
神咲 依月
「ほぅ………その刀で今までの憎しみを全てぶつけるというのか………」
確かに、それが出来たらどれだけ良い事か。
しないけどさ。
リィナ・スカーレット
「なので、私の両手血塗れなんですよ」
外見は普通でも“中身”は違う。
一生落ちることの無い“血”
それは“呪い”でもあるのかもしれない。
神咲 依月
「それがどうした
血塗れだからなんだ?
血塗れだから今更誰を殺しても何も関係ないってのか………
愚かだな………クズめ!!
それだから貴様は化け物扱いされるんだよ!マヌケが!!!!!!」
嗚呼………否定出来ない。
出来る筈が、無い。
だって、その通りじゃ無いか。
人殺しなのに変わりは無いし、化け物なのも変わらない。
何があろうとも“変わらない”のだから。
リィナ・スカーレット
「そうですね、私が人殺しなのには変わりないですし……………ま、今更血が増えようともどうも思わないですけど」
だってもう、隣に“大切な人”は居ないから。
神咲 依月
「………もういい
お前と話していても何の得にもなりゃしねぇ
始めよう………虎鐘……」
失礼ですねぇ、否定はしませんけど。
坂越 虎鐘
「あぁ…………」
虎鐘さんが木陰から出て来る。
リィナ・スカーレット
「…………居たんですね」
失礼ですけど。
坂越 虎鐘
「俺が居なきゃ始まんねぇだろ……」
ごもっともでした。
神咲 依月
「さぁ……見るがいい、リィナ
これが……天国への道よ!!!!!!」
刀を取り出すと依月さんは自分の首を真っ二つに斬った。
リィナ・スカーレット
「……………!?」
まさかの自死選択!?
坂越 虎鐘
「………………どうした?動揺しているぞ?
自分の手で、今までの恨みを晴らせなかった気分はどうだ?
……ある時は好き放題にされたり、ある時は四零魔女を葬られたり
ある時は『キズモノ』扱いされたり………」
リィナ・スカーレット
「………………」
自身の右手に爪を立て、斬りかかりたいのを必死に抑える。
坂越 虎鐘
「……………まぁ、いい
天国へ行く最後のピース、それが『神咲 依月』
彼は『信頼できる友』であり『月の満ち欠けを司る程度の能力』を持つ者でもある
この力を使い、新月からのエネルギーを得る事で『天国』へと到達出来るのだ」
すらと依月さんの死体が先程カイ兄の力が集結した時の飴のようになる。
リィナ・スカーレット
「………………」
私はじりっと一歩後退った。
坂越 虎鐘
「…………終焉の時だ」
飴のようなものを噛み砕くと、虎鐘さんの身体が眩しく光り、その光は瞬く間に周囲を包み込んだ。
リィナ・スカーレット
「眩しい…………っ」
私は慌てて目を瞑る。
だって目が痛いもん!
坂越 虎鐘
「…………これが、天国の力、か」
光の中に、白い翼の生えた虎鐘さんが微かに見えた。
リィナ・スカーレット
「(うわ、ヤバいやつ…………)」
見ただけで分かる、兎に角ヤバい。
坂越 虎鐘
「……………」
そんな中、虎鐘さんは無言で歩み寄って来た。
リィナ・スカーレット
「(近距離そんなに得意じゃ無いんだけどな………)」
そんな悠長な事は言ってられないので、構える。
坂越 虎鐘
「俺を前にしてまだ余裕な姿勢を崩さんか………」
刹那、一瞬で虎鐘さんは私の頭を掴んでいた。
リィナ・スカーレット
「ッ………」
早い………!
坂越 虎鐘
「…………」
刀々神 海燕
「リィナ………君も天国へ到達するんだ」
リィナ・スカーレット
「でも、私は…………」
それ、私で色々と大丈夫かなぁ………?
刀々神 海燕
「私は……なんだ………?」
リィナ・スカーレット
「私は、何も出来ない“化け物”なんだよ………?」
うん、これは絶対間違いじゃないです。
刀々神 海燕
「化け物、か………
暗殺者の吸血鬼だから、そう言いたいのか」
リィナ・スカーレット
「そりゃそうでしょ………」
まぁ、他にも理由はあるけど………。
刀々神 海燕
「………それがどうした
化け物だからなんだってんだ
君の兄を見てみろ、吸血鬼だ、
刀々神と一緒に家族を殺した
刀々神の元で数々の神をも殺した
そんなアイツだって化け物だ
だが、それでもアイツは、アイツなりに生きてる
そうだろう……」
リィナ・スカーレット
「…………!」
刀々神 海燕
「それでも躊躇いがあるなら……今は………エルミナへの憎しみだけを考えろ
エルミナを倒す……皆を傷付けたエルミナを倒す……今目の前に居る………坂越 虎鐘を『殺す』事だけを…………」
リィナ・スカーレット
「……………ん、分かった」
まぁ確かに………色々とされたから許すかと言われればあんまり許したく無いくらいですもんね。
刀々神 海燕
「………天国へ到達した後は……恐らく俺の力を制御出来なくなる
本能のままに全てを破壊し尽くそうとするだろう…………
その時は………俺が何とかしよう」
リィナ・スカーレット
「了解」
何とかしてくれると言ったんだ、なら信じてみるとしますか。
刀々神 海燕
「さぁ………虎鐘の手を振りきって……俺の名前を天高く叫ぶんだ………」
リィナ・スカーレット
「羞恥心って知ってる!?今はそんな状況じゃ無いけどさ!!」
幾ら私とはいえ、羞恥心くらいはあるよ!?

分かってる、今はそんな状況じゃない事くらい!

でも、それでもだよ!?
坂越 虎鐘
「………何をブツブツと…………!!!!」
虎鐘さんが私の頭を掴む力を強くした。
その時、私の中で何かがブツンッと音を立てて切れた。
リィナ・スカーレット
「うるさいなぁ…………」
それ以上は本当に頭が痛くなりそうだよ。
私は虎鐘さんの手を思い切り振り払った。
坂越 虎鐘
「…………!?」
うん、なんかびっくりしてる、なんでだろ。
まぁ、良いや。
リィナ・スカーレット
「流石に天高く叫ぶ訳のは羞恥心があるんだけど…………カイ兄」
何せ私は、空気を読んだりするのが苦手である。
刀々神 海燕
「やれやれ……もう少し雰囲気というものを………大切にして欲しいね!!!!!!」
直後、私の左眼が光ったかと思うと、新月から光が降ってきた。
リィナ・スカーレット
「仕方がないね、私雰囲気とか読むの苦手だもん」
本当にそれだけはダメである。
刀々神 海燕
「……さぁ、行ってらっしゃい、リィナ
エルミナを………終わらせるんだ………」
周囲が光に包まれると、身体の中から凄まじい力が溢れ出てきた。
リィナ・スカーレット
「……………うん、行ってきますカイ兄」
深呼吸をする。
……うん、大丈夫だね。
坂越 虎鐘
「………刀々神の力を使ってお前も天国に到達した、か………
ヤツめ、月からエネルギーを得る力を既に得ていたとは」
リィナ・スカーレット
「カイ兄は凄いんだから」
うん、ふざけてるわけじゃないです。本心です、ハイ。
坂越 虎鐘
「………だが、愚かな事をしたな
見ろ………刀々神の圧倒的な力に呑まれているぞ……」
私を徐々に黒いオーラが包み込んでいく。
リィナ・スカーレット
「ッ………でしょう、ね………私じゃカイ兄に勝てる、訳が、無いんだから……………」
強く歯噛みをする。
このままじゃ危うい。
坂越 虎鐘
「全てを破壊し尽くす絶対神、となるか………
何はともあれ、俺が葬り去る事には変わりないかな
………あの四零魔女共のようにな」
リィナ・スカーレット
「私は絶対何が何でも貴方を倒す…………っ!」
坂越 虎鐘
「来い、少しだけ遊んでやる」
リィナ・スカーレット
「もう両手が血塗れになっても構わないんだから、全力で………………っ!」
《霊刀・水蓮》を構えて、私は瞬時に虎鐘さんとの距離を詰める。
刀々神 海燕
「………『天国』の力は無限だ
君が思い描く通りの攻撃が出来るだろう
その気になれば、四零魔女の能力だって、刀々神一族の能力だって使える」
坂越 虎鐘
「………………」
虎鐘さんは私をただ見つめていた。
リィナ・スカーレット
「(そういえば“アレ”も使えるようになってるのかな………)」
だとしたら勝率はかなり上がる。
“使えたら”の話ではあるけど。
坂越 虎鐘
「ふっ…………」
虎鐘さんは瞬間移動のような動きで的確に弾幕を避け続けている。
リィナ・スカーレット
「スペルカード発動、幻想・ドラマティックナイトメアラジング!」
私はいつもの様にその場一帯の空間を歪めた。
坂越 虎鐘
「…………幻想『ドラマティックナイトメアライジング・リバーサル』」
すると虎鐘さんが、空間を逆側に歪め、プラマイゼロにしていく。
リィナ・スカーレット
「うわぁ……………」
それは、ヤバい、兎に角ヤバい、ドン引きだね、うん。

失礼だけど本当に人間ですか?と聞きたくなるくらいである。
坂越 虎鐘
「つまらん……………そう思うだろ、刀々神」
虎鐘さんは左眼の色を変えて、そう言った。
刀々神 海燕
「…………………そうだな
リィナ………………殺れ」
殺れって……………そこまでやる?


ヤッパリ、ナンデモナイデス。
リィナ・スカーレット
「はぁ………………」
私はため息を吐いて、一枚の札を取り出した。
別に手抜きしてる訳じゃないんだけど、周りが規格外過ぎるんだよ、うん。
一瞬でも良い、相手の動きを止められれば何とかなる。
坂越 虎鐘
「………………なにか来るか」
リィナ・スカーレット
「これ使うなって言われてたけど今回は使うよ」
札が解けるほど様に消える。
リィーシェに教えてもらった技だけど、リィーシェが『絶対に使うな』って言ってたんだよね。

何の為に教えたんだろう?
坂越 虎鐘
「………………」
虎鐘さんは瞬時に私との距離を詰め、思いっきり殴り飛ばしてきた。
リィナ・スカーレット
「ッ」
私は弾幕を乱射する。
非常に危ないです。
坂越 虎鐘
「遅い」
殴り飛ばしては距離を詰め、また殴り飛ばしては距離を詰めるのを繰り返している虎鐘さん。
リィナ・スカーレット
「神楽!!」
一度距離を取る為、私は鎖を札を飛ばす。
坂越 虎鐘
「幻想『刀幻郷』」
空中で宙返りしたと同時に大量の刀が私目掛けて飛んで来た。
リィナ・スカーレット
「!?」
ちょ、それは危な過ぎるよ!?
私は身体能力強化の術の出力を上げ、瞬時に避ける。
………そういえば虎鐘さん今、『幻想』って言ったよね?
坂越 虎鐘
「散れ」
全方位を刀が囲っており、一斉に中心の私へと飛んで来る。
わぁ、本気で殺しに来てる。
でも、こんな所で死ねない!
リィナ・スカーレット
「爆!」
爆発の勢いを利用して、私はひとっ飛びして避けた。
坂越 虎鐘
「ふっ……!!!!!!」
虎鐘さんが距離を詰め、私の首を掴んで凄まじい力で握り締めた。
リィナ・スカーレット
「ぐっ…………」
ちょっと油断した………!
坂越 虎鐘
「………暗殺者をやってた頃も、この程度の心でやってたのか
お前は暗殺者なんだろ、暗殺者なら暗殺者らしく………冷酷で、無慈悲で、容赦無く殺す気で来い………」
リィナ・スカーレット
「ッ…………」
言ってくれますなぁ…………『この程度の心』だって?

貴方達が規格外過ぎるんですよ………!

…………でも、そこまで言われたからには。
坂越 虎鐘
「さぁ、来い、最強の『暗殺者』リィナ・スカーレット!!!!!!」
まず何処をどう見たら『最強』に見えるのか教えて欲しいんだけど…………!?
リィナ・スカーレット
「しゃーなし…………本気でやりますか」
坂越 虎鐘
「その意気だ………」
直後、私は虎鐘さんに拳で思いっきり殴り飛ばされる。
リィナ・スカーレット
「“僕”だって負けられない時はあるんだ」
防御を取って、私はナイフを回転させながら取り出す。
研いでおいて正解だったね。
坂越 虎鐘
「ナイフ……どうやら本当に………本気になったようだな」
虎鐘さんは刀を大量に飛ばしてくる。
リィナ・スカーレット
「さぁ、どうだかね」
いつもの様に刀を弾く。
坂越 虎鐘
「………………」
虎鐘さんは刀を持ち、距離を詰めて斬りかかって来た。
リィナ・スカーレット
「ッ…………」
同じく距離を詰める。
坂越 虎鐘
「………我が真実の前に………平伏すがいい!!!!」
次の瞬間、虎鐘さんの刀は既に私に突き刺さっていた。
リィナ・スカーレット
「っく…………」
私はナイフを振るう。
坂越 虎鐘
「これが……『天国』の力………
触れた物に俺の思うままの『真実』を上書きする事が出来る………
貴様のナイフとて………この通りだ」
虎鐘さんが私のナイフに触れるとそのナイフが跡形もなく消えた。
リィナ・スカーレット
「………………概念は何処行ったんでしょうね」
その辺守った方が良いのでは?
私は溜息を吐きつつ、思案する。
真正面からは確実にダメ、技巧を凝らしても恐らくほぼダメ。
だとしたら、どうする?
坂越 虎鐘
「概念を超え、常識を逸脱し、理を掌握し、全てを支配する
『天国』とはそういうものだ」
やってる事が神様がやる事なんですけど。
一般人の私がやって良い事じゃ無い気がするよ?
リィナ・スカーレット
「ふーん………」
坂越 虎鐘
「もういい、満足だ
遊びのサービス時間は終わりだ」
そう言って虎鐘さんは翼を広げた。
リィナ・スカーレット
「いーよ、僕もやってやる」
そうして私は《グングニル》を取り出す。
何で使えるか?
ナンデナノカ、ワタシモシラナイデス
刀々神 海燕
「君も天国へ到達した身だ……
君も、人智を超えし力を持っている
それを使うんだ………
…………意識など全て捨て去ってな」
リィナ・スカーレット
「まぁ、出来るだけやってみるけど」
何なら、それが出来るのは少数のみだと思う。
刀々神 海燕
「……………出来るだけ、じゃない、全てを賭けるんだ
………この俺の様にな」
直後、私の意識が奪われた。
リィナ・スカーレット
「……………分かった」
ちょっと私は、色々と規格外過ぎて付いていけないです。
そこからは、少しの間カイ兄vs虎鐘さんの戦いだった。
その戦いは兎に角規格外で、凄かった。
ただ、それでも。
リィナ・スカーレット
「(……………負けられない)」
負けたくない。
虎鐘さんと戦って……そして今カイ兄と虎鐘さんの戦いを見て、やっぱり負けられないと思った。
だから。
リィナ・スカーレット
…………逃げ出したくない
私はそう呟いて、一度しゃがみ込んだ。
坂越 虎鐘
「…………ほぅ?」
刀々神 海燕
「なっ……まだ意識があったか………」
いや、戦いの邪魔をするのは悪いとは思ったけど。
リィナ・スカーレット
……………やる事は一つ。余計な考えは全部捨てて、ただ手札の数と手札の捌き方だけを考えろ。他は何も考えるな
目を閉じ、昔ラズ兄が教えてくれた事をブツブツと呟く。
坂越 虎鐘
「………詰みチェックメイトだ……」
直後、周囲が瞬く間に眩しく光った。
それでも、私は集中力を途切らせなかった。
リィナ・スカーレット
「そして………相手を“殺す”事だけ考えろ」
これは、私が暗殺者の時にいつも言っていた台詞だった。
そして私は瞬時に虎鐘さんの背後を取った。
坂越 虎鐘
「ふんっ……!!!!」
光が消えると同時に虎鐘さんと私の位置が入れ替わっていた。
リィナ・スカーレット
「幻葬儀・葬送天令」
私は虎鐘さんに向け、斬撃と弾幕を発射する。
坂越 虎鐘
「貴様の弾幕なまっちょろいぞ……!!!!!!」
常人なら反応すら出来ない筈の速度で放たれた私の攻撃は、再び周囲が眩しく光り、全ての弾幕が無かったことになった。
更に一瞬だけ動きが拘束される。
リィナ・スカーレット
「!」
坂越 虎鐘
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!!!」
その一瞬の隙をついて、虎鐘さんが何発も拳を叩き込んでくる。
リィナ・スカーレット
「………………幻戯・天無蓮帝」
それでも、私はただ淡々と複雑な印を結ぶ。
印を結び終わると、辺り一面に鎖が荒れ狂った。
………今思ったけどこの技も中々“危ない”よね。
坂越 虎鐘
「ぐっ!?」
虎鐘さんは瞬く間に鎖に縛られる。
リィナ・スカーレット
「……………」
それでも私は油断無く構え続けた。
この人がそう簡単に捕まるとは思えないからね。
そもそもその鎖くらいなら、直ぐに壊せるはずだ。
坂越 虎鐘
「………なんだ、バレてたか」
周囲が眩しく光ると鎖がバラバラになっていた。
ですよねー。
リィナ・スカーレット
「貴方なら僕の鎖くらい簡単に壊せるでしょう?」
それが一番面倒なんですけどね!
坂越 虎鐘
「まぁな……だが………攻撃を手を止められる程俺は弱くは無いぞ」
再び周囲が眩しく光ると、既に私の身体には何発も拳が叩き込まれている。
リィナ・スカーレット
「幻想・ドラマティックナイトメアラジング」
私は再び辺り一帯を歪めた。
坂越 虎鐘
「……この歪み、普通の奴が食らったら複雑骨折じゃぁ済みそうにないな……」
虎鐘さんは歪みを逆向きに歪ませて相殺する。
規格外ですね、はい。
複雑骨折どころか、場合によっては塵すら残らないと思いますが。
リィナ・スカーレット
「………」
私は走り出す。
坂越 虎鐘
「跪け!!!!」
虎鐘さんは空から落雷を降らせる。
リィナ・スカーレット
「僕は、きっと何も出来ないんだと思う」
私は避けながら距離を詰める。
坂越 虎鐘
「真実を堪能させてやる……!!!!!!」
空から赤い落雷が大量に降ってくる。
自然災害どころじゃないじゃん。
リィナ・スカーレット
「確かに貴方が言う通り、僕の気持ちは生半可なのかもしれません。………今も、昔も」
だから、大切な家族を死なせた。
大切な親友を死なせてしまった。
兄を死なせてしまう所だった。
全部、自分のせいだ。
自分が弱いから。
坂越 虎鐘
「くっ……導いてやろう!!!!」
虎鐘さんは青白い靄のようなものを出して、私を包み込み、動きを鈍くさせた。
リィナ・スカーレット
「だからきっと僕は誰も守れなかった」
それでも私は身体能力強化だけで避け続けた。
坂越 虎鐘
「小癪な……避けられんぞ!!!!!!」
大量のナイフ、空からの落雷、虎鐘さんの拳による連撃が絶え間なく撃ち続けられる。
リィナ・スカーレット
「だからもう一人で生きてけば良いと思うんだ」
私は《簡易空間》から薙刀を取り出した。
灰色の薙刀は、久しぶりに使うにはあまりにも鋭利過ぎる気がするが………まぁ、相手が規格外だから良いよね、うん。
その時私はドス黒い殺意に満ちていた。
これ以上色々言われるのは癪だったからね。
坂越 虎鐘
「物凄い殺気……」
刀々神 海燕
「……『天国の力』それは到達した者の身体能力を底上げするだけでなく、虎鐘がやっていたように周囲に眩しい光を放って『真実』を上書きする事が出来る
そう、天国に到達するという事は『真実を我が物とする』という事
名付けるならば……『真実を操る程度の能力』だろう」
リィナ・スカーレット
「え、何その物凄いチートっぽい能力」
私は深呼吸をして、構え直す。
そもそも『チートっぽい』ではなく実際に『チート』だったね、うん。
刀々神 海燕
「アイツがさっきから放ってる光こそ、能力発動の証
君も同じ事が出来る筈だ」
無理だよ!?
そう簡単にホイホイ出来るものじゃないよね!?

どうすれば良いの!?
坂越 虎鐘
「跪け!!!!!!」
空から何発も落雷を落としてくる虎鐘さん。
リィナ・スカーレット
「ほへぇ…………皆凄いのな」
そう言ってたら光放てたんですが何故ですか。
周りに規格外の人達が多過ぎて困るんだけど!
刀々神 海燕
「……君は、何を望む?」
リィナ・スカーレット
「んえ?」
え、突然どしたの?
刀々神 海燕
「真実を操る、言わば自分の思い通りにする、という事だ
君は、何を望む?」
私、神様がやる様な事をやってしまった様です。
一般人の私がやって良い事じゃないよね!?
リィナ・スカーレット
「……………何を望む、か」
私は目を伏せて、考え始める。
刀々神 海燕
「………………」
リィナ・スカーレット
「………正直言って、僕としては望む事なんて無い…………って言うと語弊あるね。望んじゃいけないの方が正しいと思う」
私は溜息を吐きながら、そう言った。
だって本当なんだもん。
刀々神 海燕
「………………だが、能力を使ったのは君だ
さぁ、どう真実を上書きする?」
リィナ・スカーレット
「んー………正直言ってこのまま真正面から戦っても確実に勝てない気がするんだよね」
リィナ・スカーレット
「せめて隙さえ有れば何とかするけど」
やっぱり付いていけないです、はい。
刀々神 海燕
「…………まぁいい
自分が思う通りの戦闘をするといい」
何か………ごめんなさい?
リィナ・スカーレット
「………僕なんかに出来るかなぁ………」
私は髪の毛をがしがしとかく。
女の子はよく髪の毛を気にするらしいんだけど、戦闘してるから既に髪の毛がボサボサです。
坂越 虎鐘
「……ようやく天国の力を使ったかと思ったが………何も起こらないじゃないか
さては………何も望まなかったな?」
リィナ・スカーレット
「そうですね。僕に望むことはありません」
そもそも、やり方すら知らなかったんですよ!?

そんな人にそんな事言っても困りますが!?
坂越 虎鐘
「ふっ……天国の力の無駄遣いだな……
宝の持ち腐れとはこういう事を指す……」
次の瞬間、私の全方位がナイフで囲まれていた。
リィナ・スカーレット
「全方位ナイフ、か」
私は目を伏せる。
これだったらまだカイ兄と戦った時の方が辛かった気もする。
リィナ・スカーレット
「いーよ、一斉に放っても」
坂越 虎鐘
「チェックメイトだ………」
直後、全てのナイフが同時に飛んできた。
リィナ・スカーレット
「まあ………本当にそれが全部当たれば、の話だけどね」
私は“能力を付与した”薙刀を振るい、ナイフを斬る。
ついでに《幻想・ドラマティックナイトメアラジング》を使ってナイフを粉々にする。
その結果、ナイフが全て消失した。
…………やり過ぎた気がする。
坂越 虎鐘
「………天国の力を使って消したか?」
リィナ・スカーレット
「まさか、あれは私には到底使えそうに無いから」
ということで斬って、粉々にさせていただきました。
坂越 虎鐘
「だとすりゃ何の為に天国に到達したのやら………」
リィナ・スカーレット
「貴方達を倒す為」
それだけは確実に即答出来る。
坂越 虎鐘
「………舐めるなよ吸血鬼風情が
俺の力を前にして天国の力に頼らずとも俺を倒せるとでも言いてぇのか………あ?」
リィナ・スカーレット
「さあ?やってみないと分からないよね」
久しぶりに吸血鬼の羽を生やして、構える。
人間、土壇場で何が出来るか分からないからね。………私は人間じゃないけど。
刀々神 海燕
「……さっきより言い方を変えよう
例えば虎鐘からナイフが飛んできたとする
そしたら君は、そのナイフが跡形も無くなる事を考える
そうすればそれが現実となる
はたまた、虎鐘の背後に瞬間移動する事を考えればそれが現実となる
こう言えば、君でも分かるだろう」
分かりやすい説明ありがとうございます。
リィナ・スカーレット
「…………ま、やるしか無いよね」
ここまで来たんだ、負けられないよ。
刀々神 海燕
「奴との戦いでは天国の力をふんだんに使え
でなければ負けが確定する」
坂越 虎鐘
「死ねぃ!!」
周囲を眩しい光が包み込み、直後に速度の上がったラッシュが撃ち込まれる。
そんな単語言っちゃいけないんですよ!?

普通の人はそういう事を言いません!

………規格外の人は知りませんが。
リィナ・スカーレット
「ん………分かった」
私は呼吸を整えて防御しつつ、薙刀を振るった。
リィナ・スカーレット
「(兎に角前へ……前へ!攻撃の手を止めちゃダメだ!)」
止めた瞬間確実にアウトだ。
坂越 虎鐘
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!!!!!」
虎鐘さんは攻撃の手を緩める事なくラッシュを放ち続けてくる。
リィナ・スカーレット
「(どう倒す………?出来れば“あの方法”は使いたく無いけど………)」
薙刀を振るいつつ、私はナイフを投擲する。
坂越 虎鐘
「ふんっ!!!!」
虎鐘さんが私の顔面を物凄い力で掴んでくる。
痛い痛い痛い!
リィナ・スカーレット
「ッ…………!」
兎に角痛かったので私は虎鐘さんを珍しく蹴り飛ばした。
坂越 虎鐘
「ぐぬぬ………!?」
予想外の行動に一瞬動きが止まった。
リィナ・スカーレット
「(今なら…………!!)」
リィナ・スカーレット
「幻想儀・レイジオネルカタクリトス!」
私は一瞬のうちに虎鐘さんの背後に回って、連続的に斬り付けた。
坂越 虎鐘
「ぐっ……これしきの攻撃など天国の力で無かった事に………!!!!!!」
リィナ・スカーレット
「今此処で………全部終わりに………!」
私は虎鐘さんを鎖で捕縛し、《霊刀・水蓮》で彼の体を貫いた。
坂越 虎鐘
「うぐっ………!!!!!!
ぐ…………ふははははは!!!!!!」
虎鐘さんは《霊刀・水蓮》を抜いて立ち上がる。
直後、一瞬周囲が光ると先程までの傷が跡形も無くなっており、完全回復する。
リィナ・スカーレット
「うげぇ………」
リィナ・スカーレット
「(流石にこれ以上突っ込むのは危ない、一度下がろう)」
私は一度後退する。
あそこまで傷を負わせたのにそれが一瞬にして完全回復はキツいよ!?
坂越 虎鐘
「どうした?動揺しているぞ?」
虎鐘さんが瞬間移動の如く距離を詰めてくる。
リィナ・スカーレット
「そりゃ動揺もしますよねっ!」
私は再び虎鐘さんの背後に回る。
坂越 虎鐘
「ぐっ……コイツ……天国の力を使いこなしてやがる………
対してこっちはエネルギー切れが近い……」
そうは言っても流石と言うべきか。
虎鐘さんは瞬時に振り返って、ラッシュを叩き込んでくる。
リィナ・スカーレット
「幻霊・透火封命」
しかし私はそのラッシュを避け、再び何度も斬りつける。
坂越 虎鐘
「跪け!!!!!!」
しかし落雷が当たり、ノックバックさせられてしまう。
リィナ・スカーレット
「わっ!?」
私は慌てて後退する。
坂越 虎鐘
「今一度、真実を堪能させてやる!!!!」
すると、空から先程よりも大量の真紅の落雷が降ってくる。
リィナ・スカーレット
「…………ッ。………スペルカード発動、幻戯・翠時ノ封」
私は《霊刀・水蓮》を構え直し、身体能力強化をかけ直しつつ落雷を避ける。
坂越 虎鐘
「ぐっ……もうあまり時間が無い……
ここまで手こずらせるとは………驚いたよスカーレット………」
リィナ・スカーレット
「そりゃ、どーも………」
私は構えたまま、そう答えた。
虎鐘さんは何かを考えているみたい。
リィナ・スカーレット
「(一瞬の隙さえ有れば《霊刀・水蓮》で貫ける、ただ天国の力で治癒してくるのが厄介………心臓を貫いたら倒せるか?………まぁ、返り血なんてどうだって良い訳だし)」
その隙をどうやって“作るか”だよねぇ。
坂越 虎鐘
「………ふんっ!!」
虎鐘さんが大量にナイフを投げてくる。
リィナ・スカーレット
「水封流剣術・水戯天葉」
私は《水封流剣術》を使い、ナイフを全て弾いた。
出来れば、今から少し前に使った技《幻戯・翠時ノ封》の効力が切れる前に終わらせたい。


しかし効力は持って残り5分程。
リィナ・スカーレット
(「あと少し………時間切れになる前に…………っ!」)
坂越 虎鐘
「我慢比べという訳か……だが……………」
虎鐘さんが《霊刀・水蓮》を片手で掴む。
リィナ・スカーレット
「!?」
素手で!?
坂越 虎鐘
「お前から感じる強い力の根源は……
この刀という訳か………」
虎鐘さんは刀にミシミシと力を込め始める。
リィナ・スカーレット
「!離して…………ッ!」
この刀はカイ兄から貰った大切な物なのに…………っ!
坂越 虎鐘
「これで貴様は我らエルミナに二度も刀を折られる事になる……
どんな顔して刀々神に顔を向けるつもりだ?」
徐々に《霊刀・水蓮》にヒビが入っていく。
素手で折ろうとしないでもらえます!?
リィナ・スカーレット
「大切な人がくれた物を壊して、顔向けなんて、出来る訳、無いでしょう…………!」
私は強く歯噛みをしながら、何とか抜き取ろうとする。
坂越 虎鐘
「……くっ!!」
突然、虎鐘さんが刀から手を離して頭を抱え出した。
リィナ・スカーレット
「!」
私はその間に後退する。
坂越 虎鐘
「ちっ……魂が底を尽きたか……
それに比べてお前……いや、刀々神は凄まじい量の魂をその身に宿していたから……まだまだ余裕という訳か……
こうなれば……最後の手段だ………
貴様を取り込み……更なる進化を……!!」
リィナ・スカーレット
「お断りです!」
私は無数のナイフを回転させ、放つ。
坂越 虎鐘
「くっ……逃が…….さん!!」
虎鐘さんはナイフを全て弾いて、私に手を伸ばして飛び掛かってきた。
そこまでして“執着”するものなのかなぁ。
リィナ・スカーレット
「幻想・存在しえぬ御伽噺」
私は虎鐘さんの背後に回り、ダガーを投擲した。
坂越 虎鐘
「な……に……」
ダガーは虎鐘さんに直撃した。
リィナ・スカーレット
「私は言いましたよ。『お断り』だと」
指でナイフを回転させながら私はそう言った。
坂越 虎鐘
「ば………かな……
ぐっ………!!」
虎鐘さんは一度距離を取ろうとする。
リィナ・スカーレット
「…………残念ながら、そこも範囲内です」
直後、辺り一面にナイフが乱舞する。
坂越 虎鐘
「うぐぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
虎鐘さんは防御体制をとるが、ナイフは何本も刺さっていく。
リィナ・スカーレット
「………確かに私は“人殺し”ですが………貴方も十分悪い人ですよ」
ナイフを放ち続けながら私はそう呟いた。
坂越 虎鐘
「……………」
しかし虎鐘さんはナイフが刺さりつつも、何やら片手に力を込め始めた。
リィナ・スカーレット
「(なんか来るな)」
私は構える。
…………嫌な予感がするけど。
直後、虎鐘さんが渾身の拳を一発放ってくる。
リィナ・スカーレット
「(体術は得意じゃ無いけど…………一応レミア兄に習っといて正解だったかも。…………もう、終わりにしよう、これで、最後にしよう)」
私は今出せる全ての力を込めた一撃を放った。
お互いの拳がぶつかり合い、凄まじい威力の衝撃波が周囲に広がり、空気すら切り裂いていった。
そのまましばらくの時が経つ。
リィナ・スカーレット
「負ける、訳には、いかないん、です、よ…………!」
ここまで来て逃げたく無い、負けたく無い!
坂越 虎鐘
「ふっ………」
私の拳から、血が流れてくる。
リィナ・スカーレット
「(これ確実に折れてる………もしくはヒビ入ってる……………)」
だって痛いからね!
坂越 虎鐘
「……ぐっ!?」
直後、虎鐘さんの拳から腕にヒビが広がっていく。
リィナ・スカーレット
「終わり、です…………!」
私は更に力を込める。
坂越 虎鐘
「ば……馬鹿な……この……虎鐘が………!!!!
こぉぉのぉぉ………虎鐘がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
虎鐘さんのヒビが全身まで広がっていき、遂には爆発四散した。
リィナ・スカーレット
「…………はー…………」
私は溜息を吐いた。
……………正直、死ぬかと思った。
いや、現時点で死にかけなんですけどね?
刀々神 海燕
「っはははは!!!!
よくやったリィナ……
では……第二ラウンドと行こうか……次の目標は『世界』だ………」
直後、ドス黒いオーラが私の全身を包み込んだ。
リィナ・スカーレット
「あうぇ…………世界壊すつもり?」
流石にしないよね?
刀々神 海燕
「世界を壊す?
勘違いしないでくれ、世界を俺の物にするんだよ
さぁ!!!!全てを憎め!!!!」
リィナ・スカーレット
「ッ……………」
“全てを憎め”ねぇ………。
刀々神 海燕
「世界が君にしてきた事………
今このときをもって返す時だ……
さぁ……力を解き放て」
リィナ・スカーレット
「………………」
多分今までやられた事のことを言ってるんだろうけど…………。
刀々神 海燕
「さぁ!!!!!!」
リィナ・スカーレット
「……………私、は」
刀々神 海燕
「世界が憎い……そうだろう」
リィナ・スカーレット
「………確かに、憎かったよ。何もかも壊したいくらいに!…………でも、でも…………!」
今は、“憎い”だなんて、“壊したい”だなんて思えないから。
刀々神 海燕
「………やれやれだ
寄越せ、お前の意識」
直後、私の意識は奪われる。
リィナ・スカーレット
「(うえ………この感覚一生慣れないだろうな……)」
そもそも慣れるものじゃないけど。
刀々神 海燕
「これが……天国の力か……
これで世界は我が物……
手始めにシックザール帝国を攻め滅ぼすとしようか……!!!!」
突如、上空から高速で槍のようなものが降ってきて私の身体を貫いた。
リィナ・スカーレット
「(なんか降って来たんだけど)」
結構痛かったです、はい。
淵神 霊喜
「やれやれ……予想通りの結果だよ
完成が間に合って良かった」
刀々神 海燕
「ぐはっ……貴……様……」
リィナ・スカーレット
「(あ、大統領の人だ)」
予想通りの結果って………分かってたんじゃ無いんですか?
淵神 霊喜
「リィナ……君はもっとまともなリアクションをしたらどうだい?
どうしてこうも棒読みなのかなぁ……面白味がないぞ?」
リィナ・スカーレット
「しょうがないじゃ無いですか………そんな事言われてもどう反応すれば良いか分かんないですし」
コミュニケーションって難しいんですからね!?
淵神 霊喜
「まぁいい……取り敢えず……
君の力は凶暴だ……取り除かせてもらうよ」
霊喜さんが私ごと貫いたまま地面に突き刺さった槍を抜くと、槍の先から私が取り込んだ飴玉のようなものが再び現れた。
リィナ・スカーレット
「(飴玉………さっきのやつだ)」
淵神 霊喜
「これが刀々神の力……これは私が持って行く
じゃ、私はもう用はないからこれで失礼するよ」
リィナ・スカーレット
「はい」
淵神 霊喜
「……近いうちにまた会おう
その時は戦場かもしれないけどね」
そのまま霊喜さんは歩いて行ってしまった。
リィナ・スカーレット
「取り敢えず、戻らな、きゃ…………」
身体中痛いけど、それどころじゃ無いんだよね………。
死鬼神 刃
「…………終わったか」
すると刃さんが空から飛んで来た。
空から飛んでくるのを見慣れちゃったよね、うん。
リィナ・スカーレット
「刃さん………?どうして此処に?」
え、何故?
死鬼神 刃
「凄まじい戦いだったからな、不用意に近付けなかった」
リィナ・スカーレット
「嗚呼………成程です」
うん、近付いたら危ないよね。
死鬼神 刃
「…………立てるか?」
リィナ・スカーレット
「立たなきゃ、戻れ、ない、でしょう?」
私はふらふらとした足取りで立ち上がる。
死鬼神 刃
「立てるならいい
着いてこい」
私はふらふらとした足取りで刃さんに着いていくのだった。
五神 華
五神 華
「あい、こんちゃ!」
五神 華
五神 華
「うP主、五神華です」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「あとがき用にアイコン貰ったリィナです!」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「それはそうと主」
五神 華
五神 華
「…………ハイ」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「こんなに更新出来なかったのは何故かなぁ?^ ^」
五神 華
五神 華
「冬休みの宿題とか色々で………」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「その割には【視聴者参加型物語】投稿してたよねぇ?」
五神 華
五神 華
「………ハイ」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「大丈夫、今回は複雑骨折だけで済ましてあげる」
五神 華
五神 華
「それ大丈夫じゃ無いから!?」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「このくらいの罰は当然だよね^ ^」
五神 華
五神 華
「え、笑顔が怖い…………」
五神 華
五神 華
「リィナ、他に何か怒ってる………?」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「まさか。これだけだよ」
五神 華
五神 華
「……………もしかして、ちょっと拗ねてる?」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「何で?」
五神 華
五神 華
「だって【視聴者参加型物語】でカイさんとそんなに話せてない訳じゃん?だから拗ねてr」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「……………^ ^」
五神 華
五神 華
「(あ、やべ。これ、言っちゃいけない事言ったかもしれん)」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「華、そっから動かないでね^ ^」
五神 華
五神 華
「まだ死にたくは無いんですけど!?」 
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「私は羞恥心で死にかけたからお互い様だよ」
五神 華
五神 華
「やっぱ拗ねてr」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「《幻想・ドラマティックナイトメアラジング》」
五神 華
五神 華
「ちょ!ごめんって!!」
ラズ・スカーレット
ラズ・スカーレット
「同じくあとがき用にアイコン貰ったラズです」
ラズ・スカーレット
ラズ・スカーレット
「んで………お前ら何やってんの?」
五神 華
五神 華
「リィナから逃げてる」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「華を何とかしようとしてる」
ラズ・スカーレット
ラズ・スカーレット
「…………はぁ、取り敢えず次回予告しようぜ」
五神 華
五神 華
「あ、そういえば今回の話は一万文字超えましたよ」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「………長かったもんね」
ラズ・スカーレット
ラズ・スカーレット
「リィナ、お疲れ様」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「ありがとう!✨」
五神 華
五神 華
「次回は紅魔館に戻ります!以上!」
ラズ・スカーレット
ラズ・スカーレット
「情報量少なっ!」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「あー………」(察し)
ラズ・スカーレット
ラズ・スカーレット
「…………あ、俺も察したわ」
五神 華
五神 華
「そりゃどーも(?)」
五神 華
五神 華
「取り敢えず次回は紅魔館に戻りますが………まさかの事態に………?です!」
五神 華
五神 華
「それでは!」
ラズ・スカーレット
ラズ・スカーレット
「次回も」
リィナ・スカーレット
リィナ・スカーレット
「ゆっくりしていって下さいね♪」
※2023 3/20 18:48 手直し

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