【レイコside】
ここまで追い詰められてもまだ諦めの悪いメドゥーサはのそりと立ち上がり、妖力を込め始める。
するとメドゥーサの頭上に魔法陣が生じて、そこから紫色の稲妻がビリビリと生じ始めた。次第に空は暗くなり、まるで夜のような暗さが学園を覆う。稲光のような音がしたと思いきや地響きが鳴り響き、学園全体が大きく揺れ始める。
突然始まった天変地異に私達はひとかたまりになって警戒していると、メドゥーサは勝利を確信したと言わんばかりに高笑いした。
一体何が起こるのだろうかと周囲を見渡すとジンペイくんが頭上を指さす。暗くなった空を見上げると光が漏れ出ていたがそれは太陽の光なんかではなく、驚愕するものがあった。
空高くから現れたそれは巨大な隕石だった。燃え盛る炎とともにこの学園に今にも落ちようとしており、あまりにも巨大なそれは空を仄暗く赤く照らした。現れた隕石に私たちが固まっているとメドゥーサは不敵な笑みを浮かべて話し始めた。
メドゥーサの言葉に私は少し心当たりがあった。
力を与えてくれたもの…頭上から降り注ぐ隕石…まさか、こいつ例の宇宙人と契約をしたんじゃないか!?
もし彼女が奴らと接触していたと言うならば、なんとしてでもこいつに話を聞かなければならない!
口を割らないメドゥーサに殴り掛かろうとするが九尾先輩に止められる。
九尾先輩に止められ落ち着きを取り戻したが空から落ちてくる隕石なんてどうすればいい…今の私だと指鉄砲も体内電気も使えない。一体どうすれば…ッ!隕石を前に為す術もない私達はこれから来る終末に怯えていると聞きなれた声が聞こえてきた。
声がする方向へ体を向けると学園長は破壊された体育館の上におり、隕石を睨みつけていた。
学園長は拡声器を持って、号令をかけるかのように叫ぶ!
学園長の声ですぐさま学園中のサイレンが警報を鳴らし始めると同時にアナウンスが流れ始める。
警報聞いた生徒たちが慌てて外へ飛び出していくが、何処へ向かうのだろうと思ったが校庭の地面が割れて地下シェルターの入口が現れた。この学校はこういうものもあるのか…隠れ住んでたけど全然知らなかった。生徒は次々と地下シェルターへと降りていくのを見ていると学園長から話しかけられる。
すぐに動こうとするとマタロウくんに引き止められる。
確かに、彼らも避難すべきだろう。そう思ったが学園長がストップをかけた。
私は皆と別れて、地下シェルターへと降りると生徒会の人間を探した。
…とは言っても、私は今学期の生徒会のメンバーの顔を知らない。広い地下シェルターを駆け回り、周囲を見渡すがそれらしき人間は見当たらない。曲がり角を曲がったその時誰かとぶつかってしまう。
ぶつかってしまったその人を見てみると見知ったような顔が立っていた。黒い髪に特徴的なまつ毛と明るい緑の瞳、何処かであったような…。
一瞬動揺してしまったが上手く隠せただろうか。彼と直接顔を合わせたことは無いはずだから、大丈夫のはず。よくよく見ると彼の腕には赤い腕章があった。ということは彼は生徒会の人間なのか….
目の前の少年、いやラント会長は言葉を続けた。
エマさんが逃げ遅れているだって!?
なんてことだ、よりによって彼女が行方知らずになってしまったとは…!!
外へと出ようとする会長を私は呼び止めた。
ラント会長は私の忠告を無視して外へと出ようとする。
生徒会長とは言えど彼は一般市民のひとりだ。下手したら取り返しのつかないことになる…不味い、停めなくては…私は立ち去っていく彼の後を追い掛けていく。見つかるとまたなにか言われそうなのでこっそりとだが。
そしてもうすぐで外へ続く扉の前まで来たというところでまた警報がなり、シェルターの扉が閉じ始めた。
ラント会長が閉まっていくシェルターの扉へ駆け足で滑りこもうとするのを後ろから背を引っ張り、そのままの勢いで私だけシェルターの外へと飛び出した!
ラント会長は私になにか言おうとしたがシェルターが閉まり遮断されてしまった。
彼にはすまないが、一般人を巻き込むことは出来ない。私が頭上に視線を向けると見つけたのは巨大な人間のような機械が隕石に向かって剣を突き刺しているところだった。あれが学園長の言っていたガッコウガーYというものか?
その巨大な機械は隕石を貫き、粉砕した。危機は去ったかと思いきや、隕石の残骸が学園に降り注ぎ始める。まずい、ここはシェルターの入口付近だ。変に燃えると地下にいる人間にも被害が及ぶかもしれない。
火鼠の羽衣は私の声に答えて隕石の残骸を受け止める。
少なくともシェルター付近は火の海にならずに済んだが、辺りの被害は大きい。消火するにはどうすれば…!


















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。