第13話

第2章 第7話 壊れた翼
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2026/05/04 11:42 更新
森の戦闘は終わった

そう思われた

倒れた木々
削れた地面
静まり返る森
モンスターの残骸は消え始め、
戦闘の余韻だけが残っている

らっだぁ達はそれぞれ呼吸を整えていた
激しい戦闘だった
だが任務は成功
そう思えた
らっだぁが肩を回しながら言う
らっだぁ
ふぅ……

そして小さく笑う
らっだぁ
終わったな

その言葉が出た瞬間――


通信機が鳴った
オペレーター
待ってください!

基地のオペレーターの声
緊張した声だった
オペレーター
まだ反応があります!

その言葉で、空気が変わる

モニター代わりの端末を見る
森のさらに奥
地下付近
一つだけ、大きな反応


コンタミの目が細くなる
コンタミ
……これは

レウクラウドも息をのむ
レウクラウド
強い………反応

普通のモンスターではない
みどりも森の奥を見る
みどり
今までのより……強そう

次の瞬間
地面が揺れた


ドン……


低い振動
木々が軋む
土が割れる
森の奥から巨大な影が現れた

そのモンスターは異様だった
黒い外殻
岩のように硬い表皮
体の内部で赤い光が脈打っている

呼吸のたびに、その光が強くなる
普通の個体ではない
危険度の高いモンスター
強い殺気
森の空気が重くなる


らっだぁはすぐに判断する
らっだぁ
全員警戒!

鬼化の準備
コンタミは水を操る
みどりは姿を消す
レウクラウドは支援位置へ
完璧な動き


だが――


一人だけ
動かない者がいた

金豚きょー
彼はまだ空にいた
黒翼を広げたまま
空中に浮かんでいる
モンスターを見ている


しかし――


どこか焦点が合っていない
呼吸が荒い
体がわずかに震えている

その瞬間
彼の頭の中で、過去の記憶が重なった
あの日
助けられなかった人
取り残された人
助けて!

あの声
倒れていた人
自分の手
間に合わなかった瞬間

そして今
目の前の強敵
心の奥で声が響く


“また間に合わない”


その思考が膨れ上がる

ストレス値はすでに90
危険状態
心のブレーキが壊れ始めていた
モンスターが動いた
地面を砕きながら突進


コンタミが水の触手を伸ばす
拘束
らっだぁが叫ぶ
らっだぁ
鬼化!

身体能力が一気に上昇
突進
拳の一撃
モンスターの外殻が軋む
みどりが背後に回る
レウクラウドが支援魔法
いつもの連携


だが――


上空の金豚きょーは動かない

らっだぁが叫ぶ
らっだぁ
きょーさん!!

その声で、金豚きょーがゆっくり顔を上げた
黒翼が大きく広がる


そして――


小さく笑う。
金豚きょー
……アハ

その笑いは、今まで聞いたことのないものだった
次の瞬間
金豚きょー
アハハハハハハ!!!

森に響く笑い声
らっだぁ達は動きを止める
金豚きょーの目
理性が消えている

ストレス値が限界に達した
100
精神崩壊

黒翼が巨大化する
闇の刃が次々に生まれる
数十本
空を覆うほど
金豚きょーは笑いながら叫ぶ
金豚きょー
全部……

声が震える
金豚きょー
全部壊せばいいんやろ!!

闇刃が一斉に放たれる
空気が裂ける
森の木々が倒れる
地面が割れる
爆発のような衝撃
モンスターにも直撃する
それでも彼は止まらない
翼が暴れる
さらに刃が生まれる
森は破壊されていく
らっだぁ
きょーさん!

らっだぁが叫ぶ
届かない
コンタミが低く言う
コンタミ
止めないと……

レウクラウドの声が震える
レウクラウド
このままだと森が……

みどりは空を見上げる


そこにいるのは――


仲間ではない
暴走した力

金豚きょーは笑い続ける
金豚きょー
アハハハハハハ!!

止まらない
闇刃は増え続ける
森は壊れていく
完全な精神崩壊

そして、らっだぁ運営部隊は理解する


今の敵は――


モンスターだけではない
ストレス値

らっだぁ:55
みどり:52
金豚きょー:100
レウクラウド:63
コンタミ:60

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