Uraume’s side
宿儺様の指を盗むにあたって羂索はまず、人材を求めた 。
私情を挟まず交換条件で簡単に動く、呪詛師を 。
人体に限らず、物作りが好きな者 。
運に頼り、姑息で卑怯な生き方をしてきたのであろう者 。
私はそれらと交渉し、計画を伝えた 。
勿論、全容でなく自が為すべき仕事のみを 。
そして、高専側からも内通者なるものも得た 。
天与呪縛を持っており、それを治すことと引き換えに
情報を此方へと流すというのだ 。
情報を持っているだけでも、十分な優位性がある 。
どうやらその者は京都校の者らしく、
同校の面々には手を出さない縛りを結んだという 。
全く、呪霊如きがそれらを守るとは到底思えない 。
真人や羂索の様子を見ている限り、
近い内に破綻するだろうな 。
話は戻るが、天元の結界は守るよりも隠すことに
特化しており、一度侵入してしまえば弱い 。
そう、一度侵入してしまえば後はいいのだ 。
それ故に侵入する際に五条悟がいるようなことは
あってはならない 。
そこで、囮に植物の呪霊や呪詛師を
高専へと突入させ、そちらに注目している間に
真人が忌庫へと侵入するという魂胆らしい 。
私の出番は呪詛師への交渉で終えたが、
一刻も早く宿儺様の御指に触れたいものだ 。
宿儺様の御遺体は、私が死んでから
天元によって飛騨の上級結界に安置されている 。
また、其方に会いに行けるのは、
羂索が天元を取り込んだ後のことだという 。
10月31日まで、残り約一ヶ月 。
あと一ヶ月も耐えれば、戻ってくるのだ 。
宿儺様も、あなたも、美しい日々も 。
千年の時をも待てたろう 。
ひと月後の高揚など、もはや間近の筈だ 。
羂索は、未来に希望を馳せるように
どこか遠くを見つめて目を細めた 。
___________ 夜明けは、近い 。
お久しぶりです。清宮です。
前回の更新と2ヶ月近く間が空いてしまって申し訳ございません。
模試もテストも終わったので、更新再開していく所存でございます。
不束者の作者ではありますが、これからも暖かい目で見守って頂ければ幸いです 。















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。