廉side
楽屋のテレビを見ながら騒ぐThe男子高校生キンプリメンバー
テレビにうつるのはこの時期定番のバレンタイン特集。
完全に嫉妬して頬を膨らます廉。
あいつの性格上、こいつらにチョコあげへんわけないし、まぁ許しちゃるわ。今回だけ。
でも、今回だけやから!!
どうせ喜んであなたにぎゅーとかするんやろーな。特に紫耀は。
あいつあなたの事大好きやもん。あなたはその事知らんけど。
どういう意味での好きとかは、わざと考えとかんでおく。
あなたのファン達で手一杯や。
あー、なんか考えてたらイライラしてきた。
あなたに触りたい。あなたにキスしたい。あなたの俺にしか聞かせない声がききたい。。。
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紫耀がスマホを取り出し、あなたに電話をかける。
プルルル
一瞬世界が止まったような気がして...
沈黙がなぜかうるさく感じる中...
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あなたの携帯の着信音が響きわたる
苦笑いを保ったまま電話を切ると、当たり前にあなたの携帯からも音が消え、不在着信だけが残る。
そしてまた気まづい雰囲気。
今の紫耀と優太の言葉、完全にいらんかったで。笑
みんな棒読みやし。笑
まぁ、あなたからのチョコ楽しみにしすぎてうずうずしてたとか言えへんもんな。
あっ、あなた理解できてへんわ。笑
いや、優太。笑
「どうぞ!」って、ファン命名あなたの天使スマイルと共にチョコ渡させるんやから、メンバーの鼻がのびるわ伸びるわ...笑
俺の彼女にデレまくりな。笑
なぁ...めっちゃ嬉しいんやで!?でも...別に文句やないけど...俺のと紫耀達の一緒っぽい。
ふつう...ふつうは、!彼氏とか、好きな奴には「本命チョコ」っちゅうのをあげるんとちゃうん?
他のやつとは違うような...
よぉ分からんけど、「本命チョコ」って名前だけなんか?
俺...大打撃うけたかもしれん。あなたに抱きつく海人達を引き剥がす力も出ぇへんわ。
だって...バレンタインデーって男女が愛を誓い合う日やで!?
ちょっとした事ですぐこうなるって...まだまだ子供やん。
アダルティーになれてるんやろうか。
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あれから俺らはまた仕事で、あなたはまだ少し仕事があるって言って帰って行った。
イチャイチャできひんかったし。寂し。
現在11時30分。あと30分でバレンタインは終わり。
あなたの大変さは分かるし、体調ギリギリで頑張ってるってのに...なんであんなに期待してたんやろ。
もっと俺にしかないような...何か特別な事しか考えてなかった。
帰り道はずっとへこんでて、妄想しすぎた俺の反省会。
なんとか反省会でのまとめを見つけ出した頃には、もう家の玄関前。
ガチャっとドアを開けると、なんかガヤガヤするんやけど。
なんやテレビついとる。つけっぱなしで行ったんかな...?
電気代やばいやん〜って思いながらテレビを消しに行ったら...
テレビの目の前のソファーに寝てるんやけど。あなたが
前に渡した合鍵で入ったんかな。
で、待ちきれんで寝てもうたんや。きっと。
とりあえず、俺の着てたコートをかけると、
俺の話聞いとるのかわからんけど、なんかカバンをゴソゴソしとる
その場で開けてみると...明らかにお店で買ったものには見えへん
何なん...なんでそんなに簡単に俺の理性壊してくん...
俺の理性が極端に弱いんか。
なんやろ...喜びっていうか...何かが一気に押し寄せてきて、俺の理性崩れたで、もう止められへん。
ぎゅっとあなたを抱きしめる。
無理やりソファーに押し倒し、当然の流れでキスをする。
今日は返さへんつもりやから。
いろんな思いを一気に解き放つ。
海人達に抱かれた体に、前のが消えかかってたから、また俺のって跡つけて。
無理やりはなしてきた唇をまたとらえ、今度は長ーく口付け。
唇を離すと、苦しかったのか息が荒くなるあなた。
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あの甘い声も、滅多に聞けない「れん」って名前の呼びすても。
ずっと俺のもんであってほしいな。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!