第116話

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2020/11/12 12:37
時は1ヶ月半後____。





稲荷崎高校男子バレー部は春高予選大会に出場し、


見事春高の出場権を得た。




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あなたside





信介「集合。」



部員「はい!!」






いつもの部活の時間、顧問の先生が部員全員を集め、


連絡事項を話していた。





そして…





監督「宮!侑の方な。」



侑「はい。」



監督「お前に、〝全日本ユース強化合宿〟の声がかかった。」




侑「_!」


治「………」


銀島「凄いな…」




監督「来週の12月5日から1週間、東京や。

詳しい事はまた個人で説明するから、
しっかり準備しときや。」


侑「ハイッ!」


『(侑がユース候補…凄い…!)』





来週から1週間東京に行くんだ…



ちょっと寂しいけど、応援しなきゃ!



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部活終わり。






治「来週からおらんくなるんやな〜」


侑「嬉しそうに言うなや!!」



『頑張ってね!侑。』




侑「おん!……あ。」




『ん…?』




帰り道、3人で話しながら帰っていると


侑が何かを思い出したかのように立ち止まった。





侑「……来週から1週間会えんくなるやんか…」




『そうだね、』




治「…なんやねん、1週間くらいで
めそめそするんちゃうやろな。」





侑「うっさいわ。心配やもん!あなたが
他の男に取られてまうかもしれへんやんか!!」



そう言ってぎゅー、と私を後ろから抱きしめる彼。





『ちょっと。//苦しいよ…』



侑「あぁぁ嫌や!一緒に着いてきてや!!
マネージャーとして!!」



『無理ですっ!
……私も少し寂しいけど、学校で応援してるから!』



侑「……LINEとか電話するから、絶対出てな?」



『うん!』





侑「サム、俺がおらん間あなたん事頼むわ。」



治「やかましいわ。当たり前や。」




『(あれ、なんか私飼い犬みたいな……)』




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次の日


学校にて。






『……ねぇ。』





侑「んー?」







昼休みの時間、私を後ろから抱きしめて離そうとしない侑。




昨日、ユース合宿に行くことが決まってから

ずっとこの調子だ…。




『(さすがにくっつき過ぎだよ…))汗)』




侑「…なぁ、あなた」



『…なに?』


侑「俺ん事好き?」



『うん!大好き。』



侑「ふっふ。俺も大好きや!」




さち「ねぇー。何なん。宮あつベッタリやんか。」




みよ子「見とって暑苦しいで……バカップルか!」




『だって侑が離れてくれないんだもん…ッ』



なんとか引きはがそうとするも


「あかん。」と力負けしてしまった。





侑「ええやん、充電しとるんやから。
邪魔せんといて〜」




治「…またここに来とったんかツム、

ついでに___これ1年生の女の子から。」





教室に入って来た治が半ば呆れ気味な目をしながら、

侑に小さな〝手紙〟の様なものを渡す。





『…?』



侑「…なんや、これ。」




治「毎度お馴染みの。」



侑「…はぁ。ラブレターなん?」




『_!(そうなんだ…)』




侑「いらん。返しとってや。」



ポイッ、と治の机に投げる侑。



『…読まないの?』



侑「読まん。どうせどこどこに来てくれだの
好きですだの書いとるんやろーし。

時間の無駄や。」




治「ほんまクズ」



侑「彼女一筋って言えや!」



『侑って…前から極端に女の子に態度が冷たいよね。

ちょっと、可哀想だよ、、』





確かに私は彼女で、他の子にちやほやされるのは

正直妬いちゃう時もあるけれど。



でも…自分がこんな態度取られたらって考えると

嫌なんだよなぁ。



『…せめてちゃんと返事したら?』



侑「お前は俺が他の女に取られてもええんか!?」




『いや、そうじゃなくて!可哀想でしょ?』



侑「可哀想やない。全っっ然可哀想やないわ。」


『…もう。』




治「あなた、こいつ人格ポンコツやから、
もうしゃあないねん。」



侑「ポンコツちゃうし。あなたしか興味ないんやもん。」




『…わかった。じゃあこれから侑が女の子の告白に、

ちゃんと返事しなかったら侑と連絡取らない。』




ぱっ、と離れると「はぁ!?」と声を上げる彼。



侑「嫌や!!」


『じゃあちゃんと返事してあげて?』



侑「……わかった。」



『よし。』



侑「ほな行ってくる。」

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侑side




侑「はーめんどくさ。」




なんやねん…あなた。


俺はお前一筋で、他の女に時間割くんが勿体ないんや。




さっさと終わらせたろ。



しかも相手は1年やんか。


この間の件もあるし……あんまいい思い出無いんよな。





図書室前にある渡り廊下に行くと、

1年生の女子が1人で立っていた。




侑「(あの子やな…)なぁ、手紙くれたん、自分?」




1年「_!来てくれたんですね…!」




侑「おん。せやけど、俺彼女おるから。ごめんな。」




1年「いいんです。ただ……先輩に伝えれて嬉しかったです。
来てくださって…ありがとうございました…っ!」




泣きながら俺をみる1年の女。



泣かれても別になんも感じられへん。


あなた以外の女にいっさいの慈悲が無いんや。






けど、あいつとの約束やしな。


侑「…ありがとうな。


あんま泣いたらアカンで?…ほな、俺もう行くから。」





1年「っ…!(宮先輩優しい…)ありがとうございます、!」




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あなたside



侑「ちゃんと返事して来たで。

褒めてや。」





『当たり前ですっ!』




侑「えー、俺褒められて伸びる子やねん!」



治「言うても伸び代ないやんか。」


侑「やかましいわ!」




キーンコーン_____


予鈴がなり、昼休みの時間は終わり。



自分の教室に戻ろうとした侑は、

帰り際に私の耳元で、


〝ご褒美もらうから放課後、覚悟しときや。〟


と言って行ってしまった。



『ご褒美って………』



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〜放課後〜





侑「いやぁ〜今日は部活休みで良かったわ。」


『……これは一体どういう状況でしょうか。』





今いる場所は__宮家のリビング。



そして侑は私の膝を枕にし気持ちよさそうに目を閉じている。



『ご褒美って…膝枕してほしかったの?』



侑「んー。それもあるけどな、
いちゃいちゃしたかってん。」





すっ、と起き上がってちゅっ、と触れるキスをされる。




侑「……このまま深くしたろか?」


『…だめ。』


侑「ふっふ、嫌なん?」



『っ……//嫌じゃ、、ない、』



見つめる瞳がズルくて…敵わない。




侑「ふ…顔真っ赤や。」




ドサッ、と押し倒されてしまい、

私の上でニヤ、と笑みを浮かべる侑。




侑「なぁ、…このまま……する?」




『…!だめ…』




侑「あかんのん…?」




チュッ…




『んっ、や、ちょっ_!』




ススッ…と下着に手を掛けられ、止めようとした瞬間。






宮パピ「…あー。………ゴホンッ。」



『!?』

侑「!?」



侑の…お父さんが…いる…



え、見られた…!?




『(恥ずかしい…っ………)』





侑「なんやねん!!今日はえらい早いやんか!

ってか邪魔すんなや!」




宮パピ「いやその、…ほんますまんかったな。」


そう言うとお父さんは早々と別の部屋へ行ってしまった。






____バタンッ。






侑「はぁ…ごめんな…」





『う、ううん、大丈夫…))汗』





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