第36話

34 虐め編。
12,165
2020/04/03 13:30
昼休み。


ちさの言葉が中々頭から離れず、

午前中の授業はほとんど頭に入らなかった。




治「あなた…?なんかあったん?」


心配そうに私の顔を覗き込む治くん。


『あ…ごめんね、なんでもないから!笑』



治「…ならええけど、、」



その後いつも通りちさとみよ子とお弁当食をべ、



すぐに午後の授業が始まった。



今日はなんだか、時間が過ぎるのが早い気がする、



考え事をしている時はいつもそうだ。



切り替えなきゃ、、ちゃんと授業聞かないと


父さんに失望されてしまう…




カサッ…



『ん…?』


自分の机の上に紙切れが置かれた。


隣の席_____治くんからだ。


なんだろうと思い見てみると



〝何考えてんのか知らんけど……俺が守ったる〟




『っ………!』


その言葉を見た瞬間、


一気に不安が溶けた気がした。



横を向いてありがとう、と伝えると


治くんは少しだけ照れくさそうにええよ、と言った。



___________________
放課後。


今日は放課後にある侑くんの再テストを
見守るために、

少し長めに学校に残る。


約束はしてないけど…内緒でねっ♪



『侑くん…がんばれ、、』



だんだんと教室内にいた生徒が減っていく。



待つだけだと暇なので自習をすることにした



ガララ…



『…?』


1人の女の子が教室へ入ってきた

忘れ物かな…


するとだんだんとこっちへ近づいてくる


女「ねぇ、あんた、天宮あなた?」


初対面であんた、と呼ばれた事に少し威圧感を感じ


そうですけど…と答える。


女「話あるからさぁ、ちょっと来てよ。」



グイッと無理やりにわたしの腕をひっぱると



気づけば三階の空き教室へ連れられていた。


___________________

『あ、、あの、、何か?』


目の前には女の子が4人。

それに身長がめちゃめちゃ高くて
きっと170近くあるだろう。


対する私は156センチだし、、。


そんな人達に囲まれるようにして前に立たれているのだ、

その威圧感と怖さは尋常じゃない。



女1「うちらさぁ、知ってんだよね。
宮兄弟と仲ええの。」



女2「そーそー、転校して来て間もないくせに
何宮くんと仲良くしてんだよ。」



『え…ええ、、』


やっぱりこうなるのか、

ちさが教えてくれたばっかりなのに、


それにシューズの色を見ると2年生。


ああ…同い年か。



女3「ちょーっと顔が良いからって
調子乗ってんなよ。うちらよりブスなくせに。」


『ごめんなさい…』


可愛くないのはわかってるし、
調子にのってなんかないのに…←※実際は絶世の美女


女4「申し訳無く思ってんならさぁ、
もう宮ツインズに関わらんといてや。」


『…っそれは…嫌です。』


だって、私の悩みを真剣に聞いてくれたり、

毎日笑わせてくれたり、

2人は私にとって大切な友達だから。

そんな簡単に切れるような関係じゃない。


少なくとも私にとっては。


女1「は…?口答えすんなや!」


ドカッ…!!



『きゃ…!』



いきなりお腹を蹴られ、壁へ飛ばされる。

痛い……、


蹴られた所が激痛で思わずお腹を抑える。


女3「あんま派手にしたら先輩のとこまで聞こえるって、、」



女1「女の先輩らだってうちらと同じ考えっしょ。」



女2「この際コイツボロボロにしたらええんちゃう?笑」



『っ…!?やめて…!』


ドカッ!


女4「あんたの綺麗なお顔も体と一緒にボロボロにしてやるよ。」



ガシッ!!


今度は髪をひっぱられ、痛くて悲鳴を上げる。


『っあ…痛っ…、、!』



もう4発ほど蹴られただろうか。


脇腹や手足、髪もひっぱられたから頭も痛む。


すると今度はひとりの女がわたしに馬乗りになって


拳を振り上げた。


プリ小説オーディオドラマ