ある日、朝食を食べているとき向かいに座っている彼女が俺に問いかけてきた。
そう彼女の命はもう、長くない。
本人から伝えられたのは昨日のことだった。
はじめは何を言っているのか分からなくてこれが現実だと思い知らされた。
俺は耐えきれなかった。
こんなにも元気な彼女がもうすぐいなくなるだなんて考えてもいなかったし、まだ信じきれてない自分もいる。
彼女は困ったり悲しんでいるとき手と手を擦る癖がある。
まさに今それが出てしまっていて彼女の心の内を覗いているみたいでなんだか気味が悪かった。
動きを止める様子がないその手をあなたの死への恐怖で震えている俺の手で包み込んだ
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結論を言うと彼女に明日は来なかった。
あの日の夕方、自宅で急に倒れそのまま息を引き取った。
冷たくなった彼女を抱きしめながら救急車を待つことしかできなかった俺はとんでもなく不甲斐ない。
彼女は死の淵でまたこの言葉を涙で顔をぐしゃぐしゃにしている俺に投げかけてきた。
俺は、これからの人生あなたを見殺しにしてしまったこと、あのとき、焦って何もできなかったことの負の十字架を背負って生きていく。
ごめんなさい。あなた。
finish












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。