第2話

いちわ
18
2023/02/25 04:21
8月某日、初めましてお化け屋敷でバイトをしています、佐藤沙月、22歳です。

趣味は芸能人の追っかけですが夏ライブが延期になったのでその間びっしりとこのバイトをしています。そういえば、お化け屋敷って本物の霊もいるとか言うじゃあないですか、私それホントだと思うんですよねだって今もあなたの後ろに...!!
すみません、驚かしてしまって...え、驚いてない?あなたの後ろじゃなくて私の後ろに何がいる?

そうなんですよ、8月某日、私は半透明のビニール袋の様な少年に憑かれてしまいました。
歳は12歳程でしょうか、くそ生意気な奴です。
私の弟にそっくりです。
バイト中はずっと居ます。
レン
何やってんの
サツキ
ぎゃあ...あっ、ちょっと!!
こいつです、牧村廉マキムラレン12歳。

10年前に誰かに殺されたそうです。
12歳と言うのは生きていた時の年齢で今生きてたら22歳。つまり私と同い年なのですが、脳みそは12歳のままなのでまだまだ子供らしさのある奴です。

まぁ脳ミソないんですけど。
レン
そんな事より俺を殺した犯人さがせよなぁ
これが彼の口癖、なんて物騒なのでしょう。

こいつが言うには自分は誰かに殺されたから俺を見つけたアンタが俺の犯人を探してくれだそうで。

まぁこんな奴が一生付きまとうなんて私もごめんですしバイトの休みを使って人探しをしているという訳です。
ですがレンに付きまとわれてここ数日、なんの進展もなし。思い返してみれば彼の死因もろくに分かっていないんですよね。
犯人がいる気がするというふわっとした事しか覚えてないらしいし...。
レン
な、なぁ!サツキ!
サツキ
何よ急に
レン
あの観覧車...
サツキ
観覧車がどうしたの?
何かを思い出したかのようにレンは目を見開きこの遊園地内で1番目立つ観覧車を指さす。

何か思い出したのだろうか、事件の断片を...。
レン
乗りたい!なぁ暇だろ、乗せろよー
あぁ、こいつはそういう奴だった。

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