駿佑side
ラッピングを外せばふたつに割れたコップ
丈くんの為に買ったコップ
もうひとつ買ったもの
ゲームのカセット
大きな家電量販店で買ったもの
恭平の為に買ったもの
そのカセットのケースも折れていた
駿佑「なんで…っ、なんでや、」
丈一郎「また買えばええんよ。俺が買ったるから」
駿佑「…ちゃう、の、これ丈くんの誕プレなの」
丈一郎「…ぇ?」
駿佑「ゲームは、恭平に…っ」
ぽたぽたと垂れる涙
恭平「誕生日プレゼント…?」
本当は当日に渡したかった
でも買いに行ける時間なくて
みんなとなら買い物は行けたけど
1人で行きたくて
今日やっと買いに行けたと思ったら事故にあって
駿佑「見えてたら、っ…当日に渡せた、事故あわなかった…」
駿佑「見えてたら、プレゼントも壊れなかった、」
そう発した瞬間
丈くんに強く抱きしめられた
包み込まれた感覚はすごく優しかった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!