流石だね
良い子だね
"優等生"だね
僕は優等生ではない、ただ"演じている"だけ
笑顔の仮面を被って言われた通りに動いている
縛ってくるあの人達に、自らの理想を押し付けてくるあの人達に、、、
この偽りだらけ世界に
最大級の「邀撃」を
いつからだろう
僕が"優等生"を演じるようになったのは
僕、、、てるとは優等生だ
優等生とはいってもただ演じているだけ
最初は親に褒められたことが嬉しかった
僕は母さんが喜ぶのを見て嬉しい気持ちになった
だから、母さんに褒められるために頑張った
テストではいつも一番
先生といい関係を築いた
生徒会長は当たり前
他人に優しくした
全部全部、
"母"のために
そんな僕に大きな転機が訪れた
塾が遅くなり、人気のない道を1人で歩いていた時だった
なにか音がする
どうやらその音は裏路地からなっているようだった
家に帰りたくないから、時間を潰すのにちょうどいいと思ってその裏路地に近づいた
暗闇の中目をよく凝らすがあまりよく見えない
その瞬間
何かが倒れる音と誰かの唸り声が聞こえてきた
直後パンッと乾いた音があたりに響いた
驚いて固まっているといつの間にか目が暗闇に慣れていたのか裏路地の様子が視界に飛び込んでくる
そこには2人いて1人は立っていて1人は地面に倒れていた
よく見たら血のようなものが立っている人の頬から滴り落ちていた
目の前の悲惨な状況に耐えきれず思わず声が漏れる
言ったときにはもう遅かった
僕の身体はいつの間にか裏路地の中に入っていて壁に叩きつけられる
思いっきり頭をコンクリートの壁にぶつけられ抵抗ができない
いきなり殺すと言われていても意味がわからない
暗闇の中その人の黄色い髪色がやけに光っている気がした
そして僕の首にナイフを突きつけられる
でもなぜか僕は至って冷静で、血に濡れたナイフを美しいと思ってしまった
突然声が聞こえてきた
声の主は僕たちに近づいてきた
ライという人じゃないほうが首に当てられているナイフを指差す
殺し=夜にある=家に速く帰らなくていい!?!?
そんなことが頭の中にぱっと浮かんで気づけば口に出していた
無理なのかな、やっぱり
ほんとはもう殺されていたんだし、












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。