お姉ちゃんと比べてるよね。
...だってお姉ちゃんは私が恐れてることを超えているもの。
超えれば...
いや、無理。絶対に心配をかけてしまう。
こんな不器用な私にコントロールなんてできない。
かといってこのままだと辛いまま...
でもこうなってしまった以上、比べることとは共存した方がいっそいいのでは?
そんな時ピコン!と通知が鳴った。
続けて悠翔が送る。
あなたの送ってくれた動画を見るとたくさんのいいねと
コメントがついていた。
時計を見ると既に10時だった。
とだけ言って私は布団の中に入った。
そんなすぐに寝れる訳もなく。
部屋の沈黙が妙に気になる。
デジタル時計なのでチクタクすらも鳴らない。
この沈黙は何も気にならなかったのに。
明日は学校。そろそろ体育祭の時期かな。
お姉ちゃんは皆とやり遂げるんだろうな。
時計を再度見てみる。
時間が経つのは遅くて、まだ10時を過ぎた辺り。
もう寝てしまわないと。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。