第14話

13. 「大丈夫」の魔法
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2025/11/11 22:00 更新
渡辺said
検査結果が出る前夜。 俺はベッドに横になりながら、天井を見つめていた。 心臓の鼓動が、いつもより少しだけ速く感じる。
渡辺翔太
…あべちゃん、起きてる?
隣で目を閉じていたあべちゃんが、すぐに返事をした。
阿部亮平
起きてるよ。翔太の声、待ってた
俺はそっとあべちゃんの胸に顔をうずめた。
渡辺翔太
…怖い。明日、悪い結果だったらって考えると、眠れない
あべちゃんは俺の髪を撫でながら、静かに囁いた。
阿部亮平
翔太、大丈夫だよ
渡辺翔太
…その言葉、ほんとに魔法みたい
阿部亮平
翔太の不安を、俺の“大丈夫”で包み込めるなら、何度でも言う
俺は目を閉じて、あべちゃんのぬくもりに身を委ねた。
渡辺翔太
あべちゃんの“だいじょうぶ”って、なんでこんなに効くんだろう
阿部亮平
翔太のために、心を込めてるから。俺の全部を込めてる
渡辺翔太
…あべちゃん、好きすぎて苦しい
阿部亮平
じゃあ、もっと好きにさせてあげる
あべちゃんは俺の唇に、そっとキスを落とした。 それからもう一度、今度は少し長く、深く。
阿部亮平
翔太、大丈夫。俺がいる。ずっと隣にいる
渡辺翔太
…あべちゃんが隣にいる限り、俺は大丈夫になれる
そのまま俺らは手を繋ぎながら、静かに眠りについた。 あべちゃんの「大丈夫」が、俺の心を優しく包み込んでいた。

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