かおるの沢山きて、女の子みたいに声でちゃうっ…。けど気持ちいい。
ズンッっと深く腰を打ち付けられる。
優しくキスをされる。
(可愛いすぎだろ…)
ギュッっと抱きしめてボソッとかおるが呟いた。
初めてだったけど、凄く気持ちよくて、かおるのことしか考えられなかった。
「…あ、今度魁斗にあった時にお話ししよう…」
「?何を?」
「あのねっ、えっちの時は好きな人しか考えられないってお話ししてて、ほんとだなって…」
「〜っ」
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▽▽
むかしむかしの僕のお話し。
昔から僕は女の子みたいで、何度もからかわれたけど、そんなのはどうでもよかった。
けど……。
何にも反応しない僕に皆飽きちゃって、僕から離れたいったのは凄く悲しかった。
ひとりぼっち、帰る時だって、遊ぶ時だって、いっつも1人。
(あ……そうだ…)
僕が友達のことなんか考えなかったらいいんだ。興味をなくしたら、悲しくなんてない。
そんなことを思い始めたのは小4。
そこから1年、2年……
中学生になった頃には人に興味がなくなっていた。
人のことを考えるより、飛んでいる鳥を見てる方が好き。
「お前変わった感情だな」
「…??」
話しかけてきたのは1つ上の先輩。バッヂの色でわかった。
「いや、人より鳥のこと考えてんの……って、お前色々大変なんだな」
「…?えっと…」
「あぁ、俺人の感情からその人の過去を少しだけ見れるんだ」
そんな不思議な人がいるのかと、最初は信じられなかったが、俺の昔のことを知っていたかのように話してきたから本当だってわかった。
「まぁ、悲しかった気持ちを紛らわすために人への興味をなくしたんだと思うが、お前の運命を変えてくれる人は必ずいるから」
そう優しく言ってくれた琥珀さんの笑顔は今でも覚えている。
また1年が経って吹雪と出会って、
そこからまた1年、2年、3年。
高校2年生になった僕の目の前には、愛しい愛しい運命の恋人。
今は沢山沢山幸せだよ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。