第11話

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2023/10/21 02:14


『ん………』

肩をたたかれて目を覚ます。

皇輝「おはよう、花莉」

『おは、ようございます…』

皇輝「具合悪いところとかない?」

『…うん』

まだ寝ぼけながらそう答える。

皇輝「朝ごはん、できてるから、準備できたら下きなね?ゆっくりでいいから。」

そう言って、頭を撫でて離れていく皇輝くんを見て、胸になにかが込み上げた。

さび、しい…

そんな感じのなんとも言えない気持ち。

思わず皇輝くんの服の袖を引っ張る。

皇輝「ん?どうした?具合悪くなっちゃった?」

『…あ…ごめ、なさい…』

あわてて袖をつかんでんでいた手を離して謝る。

『なんでもない、です。ごめんなさい…』

心に残ったなんとも言えないモヤモヤは残ったまま、その場から移動しようとベッドを降りる。

皇輝「…花莉、」

『、?』

皇輝「おいで?」

ぎゅーしよ?っていいながら手を広げてきてくれる皇輝くん。


躊躇いがちにだけど、皇輝くんの腕の中に飛び込んだ。

そのまま抱きしめてくれる。

凄く温かくて、さっきまでのもやもやが少しずつ薄れていった。

皇輝「大丈夫、大丈夫」

そう、ゆっくりいいながら背中をとんとんと叩いてくれる皇輝くん。



しばらくして、皇輝くんから、体を離す。

改めてさっきまでしてたことを考えると、凄く恥ずかしくなった。

皇輝「あ、照れてる(笑)たしかにぎゅーってするのは久しぶりだったね(笑)」

『……///』

皇輝「寂しくなったり、なにか不安になったりしたらいつでもおいで?いつでもぎゅーしてあげるからね。もちろん何もなくてもするけど(笑)」

『……う、ん。』

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