第19話

ⅩⅨ.Blue
29
2026/02/04 10:44 更新
錠前 澪音
人間サマ、ようこそ天界へ⋯⋯
先程の鏡が気になって仕方がない。

が、接客⋯⋯じゃなくて、世界疲れてしまった人間サマのお相手はしないといけない。

.
ミオちゃん、使命いいですか?
錠前 澪音
はい!ぜひっ!
ほら、こうして〝ミオ〟を望むヒトがまたひとり。

だから、どんなときでも私は____

























ミオ
____ミオで良ければ、ねっ
.
っ⋯⋯⋯はい⋯⋯!
澪音から、ミオになるんだ。
.
ミオちゃん、こっち向いて!
ミオ
はぁい?
.
ミオちゃん指名でーす!
ミオ
わー!ありがとう!









.
澪音センパイ、今日もすごいですね⋯⋯
仕事終わりの休憩室で、後輩ちゃんに会った。
錠前 澪音
⋯⋯んー、そうかなぁ
まさか開口一番褒められるとは思っていなかったけど。
.
いーや!すごいです!私なんてご指名あんまりこないし⋯⋯
錠前 澪音
⋯⋯瑠流ちゃん、こんなに可愛いのにね
愛咲 瑠流
ふぇっ!?
瑠流ちゃん。私の後輩もとい教え子だ。
錠前 澪音
入ってきたばっかりとはいえ、そろそろ瑠流ちゃんの魅力にみんな気づくべきよ
愛咲 瑠流
うぅ⋯⋯澪音センパイ優しいよぉ⋯⋯
錠前 澪音
えへ、自信持ちな〜?
愛咲 瑠流
はいっ!
瑠流ちゃんと別れ、店を出た。
錠前 澪音
(⋯⋯⋯⋯〝Wing・cockTail〟)
直訳すると〝羽のカクテル〟な店名。

でも、よく見るとWTが隠れているのだ。
錠前 澪音
(志望動機がこれなの、知られたらやばそ)
錠前 澪音
⋯⋯⋯⋯ふっ
それに、私には彼らに見合うような美しさなんて無い。
錠前 澪音
⋯⋯〝ミオ〟の私なら、いけるかな
ミオなら。ミオが本当の私なら。
錠前 澪音
⋯⋯⋯⋯あ
いけない。最近、変なことばかり考えちゃうな。











錠前 澪音
⋯⋯⋯⋯可愛かったな、ミオ
???
____ほんト、可愛カッたね
錠前 澪音
うん⋯⋯⋯⋯
そう。ミオはすっごく可愛かっ⋯⋯⋯⋯
 


錠前 澪音
⋯⋯ん?
???
あレ、今気付イた?
錠前 澪音
えっ?
声がする。
???
ヤッとかァ、ノときニ気付いテ欲シかったナァ
錠前 澪音
⋯⋯かがみ
???
エっ、モシかしテ今思イ出しタ?
知ってる声。
錠前 澪音
⋯⋯⋯まって?
よく知ってる、声。
こんなところで、出会う訳のない人の。
錠前 澪音
(⋯⋯じゃあ、鏡の所の声って)
ありえない。ありえない、こんなこと。

現実になれば、嬉しいけど。





 
錠前 澪音
きん、とき⋯⋯⋯⋯?
きんとき
⋯⋯当たリ、ヤッとこっチ見た?
錠前 澪音
え、どこどこどこ!?
きんとき
おっト。ジャあ、スマホ見て?
錠前 澪音
スマホ⋯⋯?
聞こえたままに動く。
鞄の中、スマホの感触。でも、地味にあったかい気がする。
錠前 澪音
⋯⋯⋯⋯ぅうえ!?
画面が光っている。
きんとき
⋯⋯姿ヲ見るのハ初メてかな?
錠前 澪音
あ⋯⋯⋯⋯え⋯⋯
そこには、きんときがいた。

プリ小説オーディオドラマ