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第48話:ウォニョンの最期
瓦礫の舞う空間。
ユジンとウォニョンの激しい衝突の余波が、まるで嵐のように吹き荒れていた。
肩を上下させながら、ユジンが拳を構える。
ウォニョンが、血の滲んだ唇で挑発的に笑う。
その言葉に、ユジンの瞳が揺れる。
けれどすぐに――
その一撃がウォニョンを吹き飛ばす。
しかし、ウォニョンは立ち上がる。倒れない。
その叫びに、空気が凍りついた。
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そんな中、あなたの下の名前は――仲間たちの背後で、震えながらも立ち上がっていた。
見てるだけじゃダメだって、やっと、思えた。
あなたの下の名前の声が、空気を切り裂いた。
その瞬間、すべてが静止した。
戦っていた者も、見守っていた仲間たちも
――あなたの下の名前の瞳を見つめた。
あなたの下の名前は震える足を前に出す。
ユジンの横を通り過ぎて、ウォニョンの方へ歩いていく。
あなたの下の名前は微笑んだ。
ウォニョンの目が揺れ、
あなたの下の名前の肩を掴んだ
ウォニョンの目から、初めて一粒の涙が零れた。
それは怒りでも、憎しみでもない
――ただ、純粋な“喪失”の涙だった。
レイが小さく言うと、ユリ、チェウォン、ヘウォンたちもあなたの下の名前の周囲を守りながら後退を始めた。
あなたの下の名前は振り返らなかった。
でも、あの瞬間、誰よりもウォニョンの想いを受け止めていた。
館を後にする一行の中で、ユジンがそっと問う。
あなたの下の名前は――静かにうなずいた。
その笑顔は、少し泣きそうで、でもとても綺麗だった。
次回――
第49話:好きって言わなきゃよかったのかな
ウォニョンの失意、ユジンたちとの新たな日常、そして残された“想い”。物語は最終章へ――……
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。