第7話

なな
1,445
2024/03/05 13:10
side:H







熱が上がってきてる辰哉をベッドにそっと寝かせる。息が荒いなぁ……心配だけど、俺が出来ることは限られてるから。毎月の1週間…辰哉が生理になる時期はホントに心配だ。多分辰哉は生理痛が重い方になるのかな……だから、しんどさも半端ないと思うんだ。
Tatsuya
はぁ………は、ひか………ひかぅ
Hikaru
んー?
Tatsuya
ここ、となり、きてぇ……
Hikaru
わかった………けど、少しだけ待てる?
Tatsuya
なんでぇ?
Hikaru
スポドリ持ってくるから
Tatsuya
う〜……
Hikaru
そんなに長くはかからないから……ね?
Tatsuya
わかった………ひかるのて……ちゅめたくてきもちぃ……
 汗もかいてるし、水分補給は欠かせない。荷物を持たずに辰哉を寝室まで連れて来たから、コンビニで買ったもの達はそのまま玄関に置いてある。そこまで距離はないからすぐだけど……今の辰哉は俺が側から居なくなることが不安らしい。泣きそうな顔をするから、すぐ戻るよ、と言って頬を撫でた。思ったより熱があるせいか俺の手が気持ちいいと言う辰哉が可愛いけれど。とりあえず寝室から出て素早く袋を手に持ち、再び戻る。
Hikaru
戻ったよ〜………あ、寝たかな?
Tatsuya
おきてぅよ、ひか、いっしょにねる
Hikaru
わかった、でもその前に薬飲んでおこう?
Tatsuya
やっ!
Hikaru
え〜、でも、これ飲まないとしんどくなるのは辰哉だよ?
Tatsuya
ぅ〜…………やっ!
Hikaru
んもぉ、じゃあ強引に飲ませちゃうよ?
Tatsuya
くちうちゅし、してくれたらのむ………
Hikaru
言ったな?ホントにするからね
 薬を飲みたくないと駄々をこねる辰哉。そんなお姫様のお願いは俺からの口移しで薬を飲むこと。もぉさぁ、そういう所だよね。可愛いこと言うんだから…まぁ、やらないなんて選択肢は初めから持ち合わせていないからそのお願いを快く聞くことに。痛み止めを自分の口に入れて水を含む。そのまま寝ている辰哉の上体を起こして優しく口を塞ぐ。
Tatsuya
んぅ…………う、
Hikaru
ん…………ん
Tatsuya
んぅ、ぷはぁっ………はぁ、
Hikaru
飲めた?
Tatsuya
う………あー………
Hikaru
うん、ちゃんと飲めたね、じゃあ今度こそ一緒に寝ようか
Tatsuya
ひか、ぎゅー
 飲めた?と聞くと口をかぱりと開けて確認をさせてくれる。確かに口内には何も残っていないからちゃんと飲めたのだと納得をする。さて、痛み止めも飲んだことだし……可愛くて愛しい奥さんのお願いを聞きましょうか。

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