瑠璃花side
家に帰り、夜ご飯を食べ、やることを終わらせて自分の部屋に入る
帰ったらお母さんとお父さんはすごく心配してた
そりゃそうだ
運転見合わせになってこんな雨の中お姉ちゃんも迎えに行ったけど帰るのが遅かったもん
時計を見てみるともう23時近くだ
ベットに寝転がってぼーっと天井を見る
今日あったことを思い出す
優しく言ったり真剣に言ったりコロコロ表情や雰囲気が変わっていて悠馬くんと話すと楽しい
君の一つ一つの言葉がまっすぐで眩しい
それと同時に過去の自分を思い出してしまう
ふと、私は車の中で言われたお姉ちゃんの言葉を思い出す
わかってる
わかっているんだよ
でも、無意識にその言い伝えを通して悠馬くんを見てしまってると思う
もちろん、比較的にまっすぐ悠馬くんを見ているとは思っているけど結局は自分はどう見ているのかよくわからなくなる
鈴花side
家に帰ってだいぶ時間が経っているがまだ驚きが続いている
レポートの手が止まってしまう
一旦休憩にしよう
椅子から立ち上がり窓を見る
きれいな夜空だ
今日あったことをを思い出す
びっくりした!!
だって
瑠璃花を迎えにお友達の家に向かって
女の子のお友達だと思ったら、年上の異性の男の子が出て来たんだぞ!!??
意味わからないよ
だけど、あいつは悪い奴じゃない
見て一瞬でわかった
そして、嫌なことも気づいた
あいつ、宮瀬悠馬は瑠璃花のことが好きなこと
瑠璃花に対して、すごく優しい目で見ている
多分まだ、本人は自覚していないと思うけど
まぁ、そろそろ自覚しそうな感じはする
でも
“運命の人にはたとえ、自分の耳が聞こえなくても相手の声が遠くにいてもしっかり聞こえるのよ”
この言い伝えが一番謎
まず、私はこのお伽話のような言い伝えは信じていない
でも、耳の聞こえない瑠璃花にとってはきっと輝かしい話だと思う
瑠璃花は、私が補聴器のことを指摘するまでつけていないことに気づいていなかった
普通におかしい
それだけ、宮瀬くんの声がしっかり届いているのであろう
そして、瑠璃花は宮瀬くんと一緒にいるとよく笑っている気がする
幸せそうだ
あいつが羨ましい
まぁ、もしあいつが瑠璃花のことを泣かせたら容赦なく問い詰めてやる
絶対しないと思うけど
私もあいつみたいに
瑠璃花と一緒に笑い合いたいな
悠馬side
夜ご飯を食べ、お風呂に入って、学校の課題を終えていたらもう23時近くになっていた
今日はなんかすごい日だったな…
瑠璃花とたくさん話した
すっっごい楽しかった
瑠璃花もすごく楽しそうだった
なんで瑠璃花に自分の過去の話を伝えたのか正直あまり理解していない
きっと、瑠璃花はこんな過去を抱えている俺を教えても何も変わらず接してくれるからだ
瑠璃花の優しく俺をまっすぐ見る瞳
すごくきれいで思わず目を逸らしてしまう
最近は瑠璃花のことを考えている気がする
たぶん、無意識に考えていると思う
早く会いたいな……
瑠璃花のこともっと知りたい
………あれ?
なんで瑠璃花のこと無意識に考えているんだろう…
自分の名前を呼んでくれるだけですごく嬉しい
ただ、名前を呼んでくれるだけなのに懸命に覚えている
………もしかして、
俺、瑠璃花のことが好き……?
急いでスマホで調べる
恋とは
検索ボタンを押し表示される
恋とは、特定の人に強く惹かれ、会いたい、知りたいと切なく思う感情のことです。
……そっか
そうなのか
俺瑠璃花のことが好きなんだ…
なんか納得できる
瑠璃花が言っていたあの“言い伝え”
“運命の人には、たとえ自分の耳が聞こえなくても相手の声が遠くにいてもしっかり聞こえる”
補聴器をつけていないから聞こえていたのかな
でも
俺が瑠璃花を呼んだ時振り向いてくれたし…
え……?
もしかして俺って……
いやいやそんな訳ない!!!
絶対にない!!
確信もないんだし
でも
頑張ってみてもいいかな……?
瑠璃花には
笑顔でいてほしい
元気になってほしい
俺の歌声で瑠璃花は
俺をまっすぐ見てもらうために______













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。