あの復讐劇から2年後。
私達は、今も三人仲良く暮らしている。
私が二人の家に住んでいることを公表しても、リスナーさんは怒るどころか、心配してくれた。
皆、とても優しい。
ボソッと、本音を呟いてみる。
誰にも聞かれなくても、それだけは言いたかった。
すると、耳元で真冬の声がした。
ビックリして後ろを振り向くと、最後の制服に身を包んだ二人が立っていた。
今日は、高校の卒業式だ。
二人の制服をよく見ると、所々よれているのが分かる。
もう、そんな時期かぁ。
そう言いながら真冬は時計を指差す。
現在時刻はAM8:00。
遅刻する寸前の時刻だ。
私達は、言葉の通りダッシュで学校に向かう。
こんな事が出来るのも、こんな気持ちになれるのも、全部二人のお陰だ。
それに、拒食症だって大分よくなった。
まだ完全って訳じゃないけど、お肉とかも食べれるようになった。
この二人には、感謝してもしきれない。
だから、これから困難が二人に襲いかかったならば、今度は私が助けてあげるんだ。
そう胸に誓い、走る二人の背中を追いかけた。
【愛されない私と愛されるあの子】END














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。