瞬きひとつの間に削られた1戦目。
でも、勝負は3回ある。
たくさん見てきたブラックオニキス、
帝アキラのKASSENでの戦い方。
バイト中に落ちそうな瞼を、
頬をつねることで誤魔化した今日。
寝る間も惜しんで練習して取得した技。
KASSENの武器として選んだ、
火縄銃モチーフの長銃。
私は地雷服とは全くもって似合わない
身長と同じくらいの長さのそれを構えた。
そして始まる2戦目。
2戦目
3 . 2 . 1 …… FIGHT!
パンッ!
重い火縄銃が、煙を上げながら鳴いた。
でも帝に銃弾はヒラリと交わされ、
今度は帝の金棒型の武器が
真正面に振るわれる。
……避けられない。
でも、まだ負けられない。
帝の攻撃を銃の柄で受け止めれば、
カンッ…と私の銃と帝の金棒が
ぶつかり合う音が鼓膜へ響いた。
でも、勢いで受け止めたはいいものの
帝側からかけられる武器の重さに
そのまま押し潰されそうになる。
帝の言う通り。
私の使う火縄銃は、
現代で使われる銃のような連射機能がない。
だから一発撃つために
弾をリロードする時間は6秒。
その代わり、
一発で範囲攻撃ができるのが利点。
でもこの6秒を耐えても
狙撃力のない私は、結局当たるかは運ゲー。
力比べで負けて弾かれた隙に、
また私の残機は減った。
でもまだ、私には1機残ってる。
……まぁ帝は3機全部が残ってるけど。
それでも、ここから逆転する可能性が
0.1%でもあるかもしれないから。
私は、課金する未来をまだ諦めてないから。
それは唐突に提案された美味すぎる話。
初心者がプロの1機を落とすのが
どれだけ大変か、もちろん
そんなことは理解してる。
でも、これなら勝てると思った。
そして、最後の3戦目が始まる。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。