第9話

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2020/04/27 11:00
□side

少したって

□「増田様が置いてったご飯……」

□「食べようかな……」

手を伸ばしたけれど

□「やっぱやめよ」

草むしりをまた始めた

□「終わった〜」

全部終わって頃には日もくれていて、周りな見えないくらい暗くなっていた

□「この庭広いんだから暗いと分かりにくいな」

照明つければいいのにって思った

□「あっ、ここで食べよ」

俺はここでお昼に貰ったご飯を食べた
きっと夜ご飯も間に合わなかったから

夜ご飯を食べ終わると嫌な音がした

ガシャン、ドン、ヒュー

□「えっ、何?風?」

ちょっとした音でも真っ暗だから怖くてその場でうずくまっていた

▽side

夜ご飯も来なかった

まだやってんのか

そう思って窓から庭を見たが真っ暗でわからなかった

俺は庭の方へ走りライトを持って小山を探した

▽「小山!おい、小山!」

しばらくして

▽「やっと見つけた!」

▽「小山、大丈夫か?」

□「ま、増田様?」

▽「暗いの苦手か?」

□「は、はい、ちょっと、だけ」

▽「早く中へ入ろ」

□「は、い」

小山を中へ連れて俺の部屋にまた連れてきた

□「ここ……」

▽「俺の部屋」

□「あの、もう大丈夫なので……」

▽「今日夜来いって言っただろ」

□「そうでした、なんでしょうか?」

本当は朝の嫉妬で無理やり犯すつもりだったが、今の状況でやるのもな

▽「今日は俺と一緒に寝ろ!」

□「えっ、ですが狭くなってしまいますし」

▽「誰が一緒のベッドで寝ると言った、お前は床で寝るんだよ」

□「あっ、そうですよね……」

まずいいつもの癖で

▽「あ、いや、その」

□「増田様?」

▽「なんでもない!風呂行ってくる!」

□「いってらっしゃいませ」

あーもう!なんで俺はいつもこうなんだよ
もっと優しくしないとダメだろ!

俺はこの気持ちに気づいていた
初めはただの新人いじめだったが、小山が熱を出したとき気持ちが変わった

そして朝手越とシゲのやりとりを見てて嫉妬した
その時もしかして俺は小山のこと……と思った

今日無理やり犯してそのまま勢いで告白しようと思ってたのに……

あーあこれじゃあいつまでたっても無理だな

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