(あなたの名前視点)
ゲートの近くで、オカンと司沙くんと私は三人並んで鍾離様の前に座る。
目をパチクリさせて(可愛いかよぉぉぉっ!)そう言うと鍾離様は少し笑い私の手を取り、自分の傍へと引き寄せた。
ものすごく優しい微笑み!
い、今までと比べものにならないくらいいい顔っ!!
思わずカタコトになってしまった…
オカンは司沙くんの頭にゲンコツを食らわした。
い、痛そー…
頭上では神様の大爆笑が聞こえて来る。
なんとなく、オカンと司沙くんをここに呼んだ理由が分かったかもしれない。
司沙くんは少し切なげに笑いながら私を見て言った。
鍾離様の放った言葉にオカンと司沙くんは心底驚いて二人同時に声を上げた。
皆で鍾離様に顔を向ける。
鍾離様は相変わらず冷静でちょっと困ったような表情をしていた。
上の方で浮かんでいる神様がニヤニヤしながら補足を付け加える。
切なげに笑う鍾離様は私の頭を撫でる。
鍾離様は私を見て優しく抱きしめてくれた。
鍾離様の余韻を感じつつ耳を傾ける。
ヤバい、ほんっと破壊力ヤバい!
頭上に浮かんでいる神様を見ながら、鍾離様は言った。
あの時見えた人影って…神様だったのか…
私の頭の中には鍾離様が逆トリップして来て家の玄関前に倒れていた頃の記憶が蘇る。
あれから、まだ数ヶ月……いや数ヶ月経ってないわ
1ヶ月くらいしか経ってないわ
てかまだ1ヶ月だったんだなぁ
私はそっと鍾離様を見上げる。
すごく濃密な時間だった気がする。
仕事で、残業から帰ってきて、玄関を開けたら出迎えてくれて
家の事手伝ってくれたり
司沙くんの騒動とか、あ、オカンが一番最初に来た時の事とか…司沙くんのお父さんの事とか…色々あった1ヶ月間だったなぁ…
私の視線に気がついた鍾離様は優しく微笑む。
涙が溢れる。
あぁ……本当に、帰ってしまうんだ
鍾離様は私の涙を指で拭いて、頬に手を当てる。
鍾離様の表情は悲しそうで、だけど微笑っていて…、だから私も…泣いているけれど精一杯の笑顔を見せた後、私達はキスをした。
唐突な、本当にあまりにも唐突な発言に私達は面食らったのだった。
To Be Continued……
※次回最終回!
最終回はちょっと挑戦味を出して複数あります!
ちょっと時間かかるかもです…













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。