前の話
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“なぁ、もし自分を助けてくれたのが、
世間にとっての悪だったとして”
“自分を助けてくれた人が、正義に負けそうになってたら、
お前ってどっち側につく?”
“急だな。まぁ、おれだったら、
自分を助けてくれた人の味方するかな。”
“なんでだよ。”
“仮にも自分を助けてくれたのに、
恩を仇で返す真似できねぇだろ。”
“そうだよな、お前はそういうやつだよな!”
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眩しく暖かい光と子鳥のさえずりで目が覚める。
“へんなゆめ、。”
眠気を吹き飛ばすように、目をゴシゴシと擦る。
こんなことしても実際は眠いんだけど……
癖みたいなものだ。
“起きたんだ、”
“おはよ。朝食できてるよ。”
“うん、………食べる………”
“大丈夫、?足取りフラフラだけど…”
“ねむいだけ……”
“抱っこする、?”
“うん、…………”
“にしてもホント小さいねオマエ。”
“何歳だっけ”
“ろく”
“もっと、いっぱい食べな、
僕たちみたいに強くなれないよ。”
“やだ。”
“じゃあ、ちゃんといっぱい食べなよ。”
“うん………”
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𝒏𝒆𝒙𝒕↪
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。