トレーニング中のカフカを見つけたあなたの下の名前
トレーニングをしているカフカを見ては
「 いい事思いついた … !! 」
なんて悪戯っ子のような笑みを浮かべている彼女は
いい意味でも 悪い意味でも
保科副隊長に似ているのだろう
” 類は友を呼ぶ “ なんて言うが 、
彼女の場合は自ら彼に似せていった
という方が近いのだろう
驚いて腰を抜かしたのか 、
手に持っていたダンベルを落とすカフカ
普通ならここで心配をするのだろうが 、
彼に似ている彼女ならきっと
そんな情けないカフカを見て
笑いをこらえるなんて不可能に等しい
「 むり お腹痛い っ !! ( 笑 」
なんて言われて 、
カフカは羞恥心で顔が赤くなっている
さっきまでケラケラと楽しそうに笑っていた
あなたの下の名前はさっきのが嘘みたいに真顔になった
そういうと腰掛けていたあなたの下の名前は立ち上がり 、
トレーニングルームを通り過ぎようとする
彼女は少し考えた素振りを見せると
少しした後に口を開いた
カフカがそういうとあなたの下の名前は「 またね 」
という言葉に反応したのか一瞬立ち止まったが
また出口の方へと歩み続けた
彼女は自分でも最低なことを言っている自覚はある
なんて独り言のように呟く彼女
本当に楽しそうな声で話すあなたの下の名前 。
楽しいとは一体何に対してなのか
それは彼女にしか分からない
↪ ♡ 10 .
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。