第13話

♤第一部♧ ビーチの怪物にご用心
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2020/02/26 11:46
 昨日は夢を見た。けれど、前と同じで遊んでいる夢だった。広い、広い花畑で遊んでいる夢。それには何か意味があるのだろうか。まぁ、今考えるのはやめよう。だって今は楽しい、楽しい…。
ミイシャ
海遊びだぁ~!!
シルア
わーい!!!
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 今、僕達はマーメイの中でも有名なビーチに来ている。たくさんの美しい虹色のサンゴ(?)が水中に見える。まるで、宝箱のようだ。
シルア
はやく着替えて遊びましょう!
ミイシャ
そうだね!!
レイン
あっ、俺は観戦で…。
なんでだろう。レインが嫌な予感がする、といった顔をしている。まぁ、気にしないことにしよう。
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 着替えた僕とシルアちゃんは海に入った。だが、予想外のアクシデントが起きた。僕とシルアちゃんは水遊びをした…が、なんということでしょう。シルアちゃんが飛ばした水の玉が当たったパラソルは穴が開いてしまった。そう、シルアちゃんが飛ばす水の玉は弾丸くらいの威力を持っているようなのだ。すぐさま水遊びは中止になり、シルアちゃんはパラソルを買ったレインにめちゃくちゃ怒られている。僕がそれを眺めていたとき、事件は起きた。いきなり海の波が引き始めた。あれは、もしかして…。
ミイシャ
みんな!海から離れて!!
僕がそう言った直後、大波が起こった。そして、それと共に巨大なモンスターが現れた。起こった大波は、竜巻のように空へ向かって渦を巻きながらビーチにいた人達の方ヘ襲ってきた。人々の悲鳴が聞こえる中、一つの笑い声が聞こえた。
《?????》
クフフ…。実に滑稽だな!
シルア
何者ですか!あなたは!
シルアちゃんが、すぐさま怪物の隣にいた謎の人物に大声で言った。
《?????》
我か?我は世界を破滅ヘ導く者だ。皆は《?????》と呼んでいるようだな。
《?????》の声は本当に悪魔の声に聞こえた。まぁ、ここ異世界だから悪魔なんて普通にいるのだろうけど。そういえば、《?????》から放たれている赤い光は何なのだろう。リクが放っていた光に似ているけど、どう見てもこの人はリクじゃないし…多分。僕がそう考えている間も時間はどんどん過ぎて行く。
《?????》
さぁ、パーティーの始まりだ。
《?????》の声が響き渡った。同時にモンスターが動き出した。そして、戦いは幕を上げる…!

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