第9話

代わり ※じんside
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2018/01/31 11:46
外に出ると、冷たい夜風が吹いていた。
テオくんとイルミネーションを見に行くことにした。
テオくんと二人横に並んで歩く。
テオ
寒いねぇ。
じん
うん、そうだね〜
本当は、今から行くイルミネーションはみやと見に行く予定だった。
でも誘う勇気が出ないし、テオくんにした。


簡単に言えば、代わりみたいなもの。


テオくんが代わりなんて知ったら、どう思うかな
嫌われちゃうかな
でも今の俺にはテオくんしかいない。

みやにも嫌われちゃえば、もう側にいてくれるのはテオくんだけだ。

だからみやの代わりならテオくんとイルミネーションを見に行きたいと思った。
だって、大好きな “ 親友 ” だから。
でも、行けるならみやと行きたかったな。

…だめだめ。みやの事はもう忘れよう。
みやだって俺のことなんてもう頭にないと思うし。
みやの事考えると、なぜか気持ちが沈む。
だから今はそんなこと忘れよう。
顔を上げると、遠くにキラキラ輝くものが見えた。

小さなイルミネーションをたくさん使って作られた、大きなクマさんのオブジェ。

ここからでも綺麗に感じられるほど大きい。
じん
うわぁ、思った以上に凄い…
テオ
よし、じんたぁん!
今日は楽しむぞ〜〜!!
今の俺らの楽しさに、勝てるものはないってほど楽しんでやろうと思う。

みやの事なんてなかった事のように。

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