ななもりside
俺は緊張や期待や恐怖などの感情が混ざり合ったからか手汗が滲んでいる手を握りしめ、
深く深呼吸しながら画面を叩いた。
─────────────トンッ!
もしあなたさんがここに居てくれたらもっと元気だったよって.........
そんなわがままは言えないけど。
そういえば最近あまり食べてない。
最近あなたさんのお葬式の準備やらで忙しくて食べる暇がなかったんだ。
でも俺は...
正直言うと今までの答えは全部いいえだ。
あなたさんがいなくなってから兄弟のメンタルケアや俺自身の疲労で寝ることはままなってない。
最近は...いや、結構前から。
姉弟達は間違いなく大好きだけど...
”長男”という責任に押しつぶされて兄弟を心から愛すことが出来ていない気がする。
そんな状態で.........俺は本当に幸せなのかな?
大好きな姉弟も愛せなくて。
長男というレッテルを学校でも...友達関係でも...色んなところで貼られ続けて。
俺は幸せなのかな.........?
でも.........姉弟達に不安な思いはさせられないから...
え?いや、でもあなたさんは画面の中にいるだけだし俺の返答を聞くことは出来ないはず.........!
じゃあなんで俺の返答が分かったの.........?
────────────プツッ!
俺は柄にもなくあなたさんが画面から消えてしまった悲しさで声が漏れた。
今はただあなたさんが居ないことへの寂しさと
あなたさんに対する自分の今の気持ちと昔の気持ちの矛盾に対しての怒りで一人泣き腫らす事しか出来なかった。
あなたさん...俺...走るよ。あなたさんの分まで。
だからゴールではあなたの笑顔で迎えられたい。
精一杯の久しぶりを送るから、
待っててよ。
俺の”人生のエンドライン”で_______...















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。