◎烏野高校3年生
バレーボール部マネージャー
菅原孝支の彼女
ある日の午後練後、突然片手にボールを持った影山に話しかけられた。
影山と日向以外の部員は既に片付けを終え部室の方へと向かってしまっていて、体育館に残っていたのは私を含む3名だった。
一瞬悩みはしたが、やる気のある2人をこのまま残すわけにもいかず了承する
ただ本音を言うと、実は今日は彼氏である菅原孝支と一緒に下校しようという約束がもとよりしてあったのだ。
それだけが気がかりで、どうしたものかと頭をひねらす
このまま何も言わずに自主練に付き合っていたらむくれてしまうことは確かだ。
やる気に満ち溢れる2人を置いて、一旦部室の方へと足を向けた
コンコンッ
ドアの中へと問いかけると、孝支の元気な声が届く
ドアノブへと手をかけ控えめに開くと、中には澤村と孝支が2人で胡座をかいて話していた
じゃ、と片手を上げて颯爽と帰って言ってしまっま澤村
正直このまま孝支と帰って欲しかったけど残念ながら呼びかけた声は届かなかった。
澤村を見送った孝支は満足そうに立ち上がると1つ大きな伸びをする
早く帰ろう?一緒に帰ろう??と孝支の表情からはヒシヒシと伝わってくる
だけどここで私が帰ってしまってはやる気のある後輩たちに顔が立たない
そう言うと、いっそう悲しそう表情になる
眉は8の字になり、目は潤んでいる
いつの間にか距離を詰め、私の両肩に腕をかける孝支
可愛らしく唇を尖らせ、頬をふくらませている
フォローを入れてみたつもりが、ため息を疲れる羽目に
首を傾げる孝支の頬を両手で包み、頬にそっと口付けをする
すると途端に先程までの表情とは打って代わり頬をほころばせ、赤く染めた顔を隠すようにそっぽを向いたかと思うと、優しく引き寄せられそのまますっぽりと腕の中へと収まった












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。