その日の昼下がり。主はベリアン、ロノと共にアフタヌーンティーを楽しんでいた。
主は体を揺らしながら「森の小さなレストラン/手嶌葵」を口ずさんだ。ご機嫌な主につられ、ベリアンとロノも微笑む。
ブーブー
その時、けたたましい警報が鳴り響いた。
主は駆け出すロノの背中について行った。
主はロノと共に、森の奥へと進んだ。その間にロノは天使の倒し方について主に説明した。ロノ曰く、天使を倒すには魔導服が必要なこと。そしてその魔導服の力を解放するには、主の呪文が必要だという。
天使、と呼ばれたその生き物は、人形のように美しい顔立ちをしていた。体は細く、今にも折れそうだ。天使というようにその体には羽が生えており、頭に輪っかが着いていた。そして何より特徴的なのは、その体から眩しい光が発せられていた。
主は渡された魔導書を開き、魔法陣の下にある文字をなぞる。すると、文字が光り出す。そしてその文を読む。
主が詠唱を唱えると、ロノは真剣な顔付きで天使を睨む。
ロノは包丁のような形の獲物を二本握り、天使に向かってかけ出す。ズバッと剣を振るうと、天使は光を放って消えた。
ロノが視線を向けた方向を見ると、小さな木箱が空から降ってきていた。
ロノと主はその木箱の元に近づく。主はそっと落ちてくる木箱を受け止めた。
主はそっと木箱の蓋を開けた。すると、その中には黒い毛むくじゃらが入っていた。
ロノと主が手を取り喜びあったその時、その毛むくじゃらは言葉を発した。
主は喋る黒猫を撫でた。黒猫は長毛で、体はずんぐりしており、鼻は潰れている。
主とロノは、黒猫を連れて歌いながら屋敷へ戻った。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。