第15話

13.迷子の子猫ちゃん
25
2026/03/11 03:00 更新
その日の昼下がり。主はベリアン、ロノと共にアフタヌーンティーを楽しんでいた。
(なまえ)
あなた
あ"ー。うま。ベリアンの淹れた紅茶世界一。
ベリアン
フフッ、ありがとうございます♪
(なまえ)
あなた
そしてマドレーヌが合いすぎてる。ロノのマドレーヌも世界一。
ロノ
ヘヘッ、それほどでも〜。
(なまえ)
あなた
こういう時は優雅な歌を歌いたくなるね。どんぐりを♪たどっても♪つーきません♪もーりのちーさなれーすとらん♪
主は体を揺らしながら「森の小さなレストラン/手嶌葵」を口ずさんだ。ご機嫌な主につられ、ベリアンとロノも微笑む。
ベリアン
それにしても、今日はアフタヌーン日和ですね。暖かくて過ごしやすいです。
ロノ
はい!主様もコンサバトリー、気に入ってくれましたか?
(なまえ)
あなた
うん!ここすごいぽかぽかする!お昼寝しやすそう!
ロノ
主様、どこでも寝るのやめてくださいね。この前なんて掃除用具入れと壁の隙間で寝てたのをベリアンさんが見つけて、気絶しかけたんすから。
ベリアン
あれは心臓に悪いです…お願いですから、お昼寝をなさる時はベッドで寝てくださいね。
(なまえ)
あなた
いやー、ごめんごめん。なんか、暗くて狭いところ見つけると眠くなっちゃって…
ロノ
猫かよ…
ブーブー
その時、けたたましい警報が鳴り響いた。
(なまえ)
あなた
なんだなんだ、地震か?
ベリアン
主様、これは天使が現れた時の警報です。
(なまえ)
あなた
天使?……あぁ!忘れてたけど、この世界に来たのってそういえば天使倒すためだったのか。
ベリアン
はい。ですので、主様…ロノくんと一緒に、天使を倒しに言ってくださいませんか?
(なまえ)
あなた
うん!分かった!どこ?
ロノ
オレが案内するぜ!行くぞ、主様!
(なまえ)
あなた
うん!
主は駆け出すロノの背中について行った。
主はロノと共に、森の奥へと進んだ。その間にロノは天使の倒し方について主に説明した。ロノ曰く、天使を倒すには魔導服が必要なこと。そしてその魔導服の力を解放するには、主の呪文が必要だという。
ロノ
いやがりました…あいつが天使です。
天使、と呼ばれたその生き物は、人形のように美しい顔立ちをしていた。体は細く、今にも折れそうだ。天使というようにその体には羽が生えており、頭に輪っかが着いていた。そして何より特徴的なのは、その体から眩しい光が発せられていた。
(なまえ)
あなた
あれが、天使…なんか、全然可愛くないし、きもい。
ロノ
主様、力の解放をお願いします!
(なまえ)
あなた
分かった。この本の呪文を読むんだよね!
ロノ
はい!お願いします!
主は渡された魔導書を開き、魔法陣の下にある文字をなぞる。すると、文字が光り出す。そしてその文を読む。
(なまえ)
あなた
来たれ。闇の盟友よ。我は汝を召喚する。ここに悪魔との契約により、ロノの力を解放せよ。
主が詠唱を唱えると、ロノは真剣な顔付きで天使を睨む。
ロノ
ありがとうございます、主様。後はオレがやるんで、下がっててください。
(なまえ)
あなた
おー…頑張れ!
(なまえ)
あなた
(何が変わったんだろう……力が溢れ出すのかな?)
ロノは包丁のような形の獲物を二本握り、天使に向かってかけ出す。ズバッと剣を振るうと、天使は光を放って消えた。
(なまえ)
あなた
おぉ!消えた!倒したの?
ロノ
はい!おかげで倒せました!
(なまえ)
あなた
へぇ、強いね。
ロノ
ヘヘッ、オレにかかればこんなもんですよ!…って、ん?なんだ、ありゃ?
ロノが視線を向けた方向を見ると、小さな木箱が空から降ってきていた。
(なまえ)
あなた
あれも天使?
ロノ
違いますよ。さすがにただの箱だと思います。
(なまえ)
あなた
この世界では天使を倒すと空から箱が降ってくるの?リワード的な?
ロノ
いや、こんなこと初めてっすよ。見てみましょう、主様!
(なまえ)
あなた
うん。
ロノと主はその木箱の元に近づく。主はそっと落ちてくる木箱を受け止めた。
(なまえ)
あなた
うぉ!?重!?シータか!?シータ!!起きろ!!
ロノ
シータ?誰ですか?
(なまえ)
あなた
空から降ってくるといえばシータだろ?
ロノ
……?よく分かんねぇけど…開けてみるか?
(なまえ)
あなた
開けてみよう。この箱、なんか重い。入ってるぞ、何かが。
主はそっと木箱の蓋を開けた。すると、その中には黒い毛むくじゃらが入っていた。
(なまえ)
あなた
うわー!まっくろくろすけ!!!目玉ほじくるぞ!?
ロノ
え怖!?
(なまえ)
あなた
あ、鼻と口がある。まっくろくろすけじゃない。
ロノ
まっくろくろすけって何なんですか?
(なまえ)
あなた
分かんない。
ロノ
えぇ……これ多分、黒豚ですよ。
(なまえ)
あなた
豚さん?この世界の豚さん、こんなに毛むくじゃらなの?
ロノ
いや、豚に違いねぇ。あ、そういえばオレ、この前古いレシピ本に、「とんかつ」っていうレシピを見つけたんです!こいつを持って帰ってとんかつにしましょう!
(なまえ)
あなた
豚カツか!美味いよな〜あれ。大好きだよ。
ロノ
主様食べたことあるのか!?
(なまえ)
あなた
あるよ。あれは私の故郷の郷土料理なんだから。作ったろか?
ロノ
ぜひ!!!
ムー
もー!!僕を食べないでください!!
ロノと主が手を取り喜びあったその時、その毛むくじゃらは言葉を発した。
(なまえ)
あなた
え?ロノ、この世界の豚さんって喋るの?変なのー。
ロノ
え、今の主様じゃないんすか?
(なまえ)
あなた
主様、こんなプリティな声じゃないでしょ。もっとビューティフルな声でしょ。
ロノ
あぁ、そうか…ってことは…?
ムー
僕です!!僕は猫です!!
主&ロノ
しゃ、しゃべったぁぁぁ!?!?
ロノ
豚が喋った!?!?聞いたか主様!
(なまえ)
あなた
聞いたぞロノ!この豚さん、言葉が喋れるみたいだ!どうする、この子は捌けないよ。可哀想。
ムー
豚じゃないです!!猫です!!
ロノ
猫ぉ?こんな鼻が潰れた猫、見た事ねぇぞ。
(なまえ)
あなた
あ、でも言われてみたら猫ちゃんかも。もしかしてエキゾなの?それともペルシャ?まあでも長毛でこんなにでかいし、ペルシャかな。黒ペルシャ。可愛いにゃ〜♡よちよち♡
ムー
えへへ…♡
ロノ
適応早くないっすか?
主は喋る黒猫を撫でた。黒猫は長毛で、体はずんぐりしており、鼻は潰れている。
(なまえ)
あなた
よいしょ。おっも。痩せたら?
ムー
うぅ………酷い……
(なまえ)
あなた
デブにはデブって言わないと、痩せれないよ。
ロノ
主様、ド直球すぎますって。にしても、こいつどうします?豚じゃねぇなら食べれないしな。
(なまえ)
あなた
食べれないよ。可愛い猫ちゃんだし、喋るもん。おうちに連れて帰ろうよ。可愛いし。暖かい。あとダイエットさせなきゃ、太りすぎて死ぬ。
ムー
そんな……
ロノ
うーん、でもうちペット飼えないんすよ。
(なまえ)
あなた
えぇ!?あんなデカイ屋敷なのに!?マンションかよ!
ロノ
マンション?
(なまえ)
あなた
集合住宅!
ロノ
あー。…んまぁとにかく、ベリアンさんに聞いてみますか。
(なまえ)
あなた
そうね。ベリアンならなんとかしてくれるやろ。よし、迷子の迷子の子猫ちゃん♪あなたのお家はどこですか♪
ムー
ええっと…分かりません。
(なまえ)
あなた
おうちーを聞いても分からない♪名前は?
ムー
分かりません……
(なまえ)
あなた
名前ーを聞いても分からない♪にゃんにゃんにゃにゃーん♪にゃんにゃんにゃにゃーん♪なーいてばかりーいる子猫ちゃん♪
ムー
にゃ、にゃんにゃんにゃにゃーん!
(なまえ)
あなた
いーぬーのーおまわりさん♪困ってしまって♪わ"んわ"んわ"わ"ーん!!!!!!
ロノ
うるさ!?犬の泣き声全然可愛くねぇ!!
(なまえ)
あなた
ありがとうございました。『咆哮する犬のおまわりさん』でした。
ロノ
主様の世界の曲こんなんなんすか!?
(なまえ)
あなた
いや?これは主アレンジver.だよ。
ロノ
天才っすね…
主とロノは、黒猫を連れて歌いながら屋敷へ戻った。

プリ小説オーディオドラマ