職場に着き自分の持ち場へ行く
わざわざ私の元に来て心配してくれてる
もう…わかったらどこか行ってくれないかなぁ…
稲荷先輩嫌いってわけじゃないんだけどね…
仕事終わり!
さて!帰ろう!
…と思ったら案の定パワハラ上司に仕事を押し付けられた…
なんか今日の稲荷先輩すごい絡んでくるよなぁ…
でも確かにこの量は1人では終わらない…
レンくん達心配するだろうなぁ…
でも久しぶりにお酒飲みたいかも!!
さっさかさっさかと2人で上司に押し付けられた仕事を終わらせる
そうだ!レンくんに言わないと!今日遅くなることとご飯いらないってことを!
レンくんに電話をかける
電話が切れる
ヘタくんは意外にもあっさりだなぁ
『いらっしゃいませ〜』
日頃のストレスを発散するぞぉ!!
って言ってもストレスなんてないんだけどね!
……多分
お酒におつまみにいろいろ頼んで…
フワフワする〜…なんか頭もぼーっとする〜…
けど私は酔ってないのだぁぁ!
待って私何言ってるの!?やばい…一気に酔いが覚めた…
そこにあったグラスを一気飲みする
あぁぁあ危ない…誤魔化せたかな…
一気に酔いが回った…『くるくるふわふわ』だぁ…
渋々立ち上がって歩こうとすると…
ふらっと足がもつれて
危ない…転ぶところだったぁ…
稲荷先輩が受け止めてくれたからよかった……
なに焦ってるんだろう…
稲荷先輩に支えられながら外を出ると冷たい風が吹いてる
火照ったからだを覚ましてくれるようだぁ
腕を広げて風を浴びようとしたけど稲荷先輩に止められた
ここから家までは歩いて行ける距離…
そう言うと稲荷先輩は抱きしめてきた
抱きしめられながら、どうすればいいのかもわからず…
稲荷先輩の手が頬に…
え?待って?顔が近付いて…まさか!!
な…なんかヤサくん笑ってるけど心が笑ってない!?怖い!!
笑顔からの横目で私を見る…思わず私も目をそらす
こっち見ないで!!怖い!!怖いよぉぉ
怖い笑顔のヤサくんに腕を引っ張られ稲荷先輩から離れる
ヤサくんに引っ張られ歩く
しばらく無言のヤサくんに連れられ…
アンタ呼びされた!?
まだ酔ってるのか分からない頭で一生懸命考える…
多分あれは…キスされそうになったのかな…?
決めつけるのもダメだと思って多分と言ったがこれはダメだったなぁ!
腕を引っ張られ道の隙間に入る
って狭!!何ここ!
ヤサくんに抱きついてる形になって…動いても逃げられない!
動く度にヤサくんが顔を赤くしてピクっと体が跳ねてる
素直に動くのをやめる
ヤサくんの息が耳にかかってくすぐったい
いつ言ったの!?マセくん!?耳なんて責めてないよね!?しかも内緒じゃないの!?
えっ…えっと!耳にキスされてる!?
チュッチュと音を立てて耳にキスしてくる…
無理無理!こんなの…
ビクビク反応してると
背中に手を回されさらに耳を責めてくる
声我慢するのに必死で何もできないっ
そう言えば…稲荷先輩がしようとしてたことを教えるって言ってたよね!?
至近距離でつい叫んでしまった…
今はって…いつかやられるってこと!?
頬に手を添えられ、鼓動が速くなり顔も赤くなる
もうだめだっ…キスされる!
思わず目を閉じるけど…何も無い…
恐る恐る目を開けると悲しそうな顔で見つめるヤサくんがいた
意外だ…てっきりキスされるのかと思ってた
ん?え?何の話?どゆこと?
酔ってるせいかあまり頭も回ってない…
時間が止まったかのように静かになる
ヤサくんが弱々しくも強く抱きつく
抱きしめてるヤサくんが震えてる
そんな風に悩んでたんだ
ヤサくんを優しく抱きしめる
慌てて言うとヤサくんがフルフルと震え出す
再び頬に手を添えられ顔が近付く
そう言うとヤサくんは優しく唇を重ねてくる
唇が離れると顔を赤くしているヤサくんと目が合う
そう言うと隙間から出て歩いていく
転びそうになった所をヤサくんに抱きしめ支えられる
手を繋いで歩いてくれる
しばらく歩いて私はヤサくんの言われたことを思い出す…
『あなたが好きなのは俺だけど俺じゃない』…
なんかすごく深いこと言われたなぁ…
みんなもそんな風に思ってるのかな
















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。