第9話

#4 限界⑵
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2024/05/15 21:26
チーノさんに連れてこられた場所は、屋上だった。
普段生徒は入れないはずなんだけど…
チーノ
ねぇ、見て柊くん
チーノさんが指した場所を見ると、まるで高台に来ているかのような景色が広がっていた。
後鳥羽 柊
…!綺麗…
チーノ
あとこっちにさ、夏になったら涼しい日陰があるんだ
後鳥羽 柊
どこ?行きたい!
屋上に来た僕は、見たことの無い景色にはしゃいでいた。











だから









チーノ
引っかかったね♡
後鳥羽 柊
え?
ガシャン
後鳥羽 柊
(え、ぼく僕今、チーノ君に壁ドンされてる?)
日陰に連れてこられた僕は、今、完全なる屋上の死角で、壁ドンされている。
チーノ
何処かも聞かずフラフラ付いてきちゃダメじゃんか
後鳥羽 柊
ビクッ
チーノさんの目、まるで獲物を捕らえたみたいな目。
澄み切ったオレンジ色の瞳に、思わず惹かれてしまいそうになる。
チーノ
…昨日の放課後、何しとったん
後鳥羽 柊
…ショッピ君といた
答えた瞬間、僕の腕を掴んでいたチーノさんの手の力が強くなった。
後鳥羽 柊
い゙っ
チーノ
俺が聞いてるのは、何をしてたかなんだけど
怖い…恐怖で何も答えられない…
後鳥羽 柊
…………
チーノ
…S〇Xしとったやろ?
後鳥羽 柊
!?…
チーノ
図星やな
チーノ
ショッピの事信頼しとったのに…抜け駆けとか最悪や
後鳥羽 柊
…なんか言った?
チーノ
ううん。何も
後鳥羽 柊
それより、何でこんな事するの?
後鳥羽 柊
腕痛いし、そろそろ離して欲しいんやけど
後鳥羽 柊
こんなの、いつものチーノくんじゃn
ちゅ
自分の唇に、柔らかいナニカが当たる。
それがキスだと判断するまでに、そう時間は掛からなかった。
後鳥羽 柊
んっ...///はぁっ
苦しくなり、息を吸い込んだ瞬間、
舌が口の中に入ってきた。














後鳥羽 柊
んんっ♡あッ//…ちーのくッん♡//
チーノ
んー?
後鳥羽 柊
っはあー♡はぁーー♡
チーノ
ははっめっちゃ蕩けてるじゃん
後鳥羽 柊
っいきなりどうしたの?
チーノ
…これでも気付かないの?











チーノ
柊のこと愛してるって伝えたかったのに
後鳥羽 柊
え?
働かない頭で今の言葉を必死に整理する。
後鳥羽 柊
…僕のこと好きってこと?
チーノ
ん〜まあそういう事。
後鳥羽 柊
???
チーノ
だからショッピに先越されたのが凄い悔しいけど
後鳥羽 柊
あ、あれはショッピ君の方から無理矢理されただけで…
チーノ
でも、堕ちてたじゃん
後鳥羽 柊
………
チーノ
はぁ、まあいいよ。次は俺が堕とすから
後鳥羽 柊
っそんなこと出来るわけ…
いきなり体を持ち上げられ、股ドンされる。
チーノ君の足に力が入ってる。
後鳥羽 柊
あっ♡
思わず変な声が出てしまう。
チーノ
そんな声出るんだー
だったら喘ぎ声はもっと可愛いんだろうな
後鳥羽 柊
やだ…やめ、て…
その時、チーノ君の足が下ろされた。
後鳥羽 柊
…え?
チーノ
今日はまだシないから
警戒心持っとかないと襲われちゃうよ?
チーノ
じゃあね、また明日
後鳥羽 柊
あ、はい…
よく分からないが、見逃して貰えたようだ。
後鳥羽 柊
え、もうこんな時間?早く帰らなきゃ
僕はダッシュで帰った。
ーチーノ視点ー
チーノ
はあ…
何であの時、足を離したんだろう。
襲えるチャンスだったのに。
警戒心なんか持たれたら近づけないじゃん。
まあ…自覚したくないだけで本当はわかってる。
























襲うのが怖かったことなんて
チーノ
まだまだ未熟だな…
頑張って1000文字行った!
すごい!よく頑張った自分!
しばらく携帯没収されてて書けませんでした。すみません。

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