違う、そんな、そんな事より……!
青柳くんを2人でイルミネーションに行かないかと誘ったことも、
恋愛成就のトンネルに連れて行ってしまったことも、
そんなの、まるで、まるで私が青柳くんの事……!!
言葉が止まらない。
どうしてこんなに必死になって………分からないけど、とにかく言葉が溢れてきて止まらないのだ。
とにかくよく分からなくて、たけど恥ずかしくて、ここから逃げてしまいたかった。
勘違いされても、嫌じゃない?
それって、一体どういう…___?
と、聞く前に……何やら冷たいものが私の頭に降ってきた。
そう言いながら、青柳くんは小さく笑った。
そう言われて、さっきまで大慌てで逃げ出そうとしていた事を思い出す。
我ながら焦りすぎていたかもしれない…恥ずかしい。
青柳くんはおもむろに私の事を見つめると、1歩近づいて私の顔に手を伸ばす。
(な、何………?)
青柳くんの手が私の目元に近づき、思わず目をつぶる。
勿論、もう帰る時間だから、というのが1番の理由なのだが、
それ以上に、この原因不明の心臓のドキドキにいてもたってもいられなくなってしまった…というのも1つの事実であった。
真冬なのに何だか暖かくなってしまったこはねは、そんなソワソワとした気持ちを胸に抱きつつ、彼と並んでそのトンネルをあとにしたのだった。





















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!