あの後、未だこちらを疑うマイキーを無理やり返して、人の行き交う街を宛もなく進む
自然で静かなあの道も良かったが、こういったがやがやとした街もいいなと思う
だって、街はいつも通り人で溢れていて、色んな想いが集まり、どんどん変わっていく
そんなところにいれば、少しは私もいつも通りに紛れることができるんじゃないかって
…そう思っていたのに
モブA「でさ、昨日のテストが…」
モブB「うわ、それはやばいわw」
人々の雑多ある会話の一つに、意識を取られた
モブA「じゃあまた明日な」
モブB「おう」
嗚呼。この人たちには、揺るぎない明日があるんだと、羨ましくもあり、少しだけ憎かった
ただの八つ当たりだと分かっているのに、心の中で呪詛を吐く
あなた『こんなんじゃ、天国にいけないや』
いや、そもそもいけるわけないか。不良だし
ボソリと吐き捨てられた私の言葉は、行き交う人々によって発せられる、日常という音によって掻き消された












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!