第15話

嫌いだった日
927
2025/12/26 14:22 更新


side : 百瀬 🍑



                     12月25日が、ずっと嫌いだった。



クリスマスでも誕生日でもなくて、

ただ、ひとりになる日。




両親が離婚して、
母と二人で暮らすようになってから、
母はお酒に溺れていった。

私の顔を見るたびに言われた言葉。


「あなたなんて、産まなきゃ良かった」



誕生日は、いつも忘れられてた。
テーブルに置かれたお金だけが祝福みたいで、
母はいない。



街は幸せそうで、
テレビからはクリスマスソングが流れて、
私はカーテンを閉めて、
「今日が終わればいい」って思ってた。



だから、12月25日が嫌いだった。





——JO1に出会うまでは。


今日も、普通の日だと思ってた


竹ちゃん
  ごめん!今日迎え行けない!
タクシーで来て!


って連絡が来て、
ついてないな、って思いながら事務所に向かう。



タクシーのラジオから流れる
クリスマスソングが嫌で、
イヤホンをつけて目を閉じた。





事務所に着くと、入口に翔也と碧海。







🐰
🐰
  おかえりなさいませ、お嬢様  
✈️
✈️
  本日は特別な日ですので  
(なまえ)
あなた
  なにそれ、怖いんだけど笑  
✈️
✈️
  まぁまぁ  
🐰
🐰
  ついてきたらわかります  



そう言われて、二人の後ろを歩く。



いつも通りの扉を開けた瞬間——


パンッ!!



「「「ハッピーバースデー!!!」」」



一斉に響く声。


(なまえ)
あなた
  ……え?  


頭が追いつかないまま立ち尽くしていると、
奨くんが一歩前に出てきて、
何も言わずに、腕を広げた。




🌺
🌺
  ……おいで  



その一言で、
胸の奥に溜まってたものが一気に溢れた。


(なまえ)
あなた
  ……っ  


気づいたら、奨くんの胸に飛び込んでた。



🌺
🌺
  よしよし  



肩をぽんぽん叩かれて、
涙が止まらなくなる。





🦒
🦒
  ちょっと!ずるくない?!  
🦒
🦒
  最初に抱きしめるの反則やろ! 
(なまえ)
あなた
  ちょ、景瑚くん苦しぃ  
🌱
🌱
  あなた〜!!  
🐰
🐰
  僕も〜!!  


翔也と純喜くんが左右から来て、
気づけばぎゅっと囲まれてた。




(なまえ)
あなた
  ちょ、重い !!  
🌱
🌱
  うそやん、俺らの愛やで! 
🐰
🐰
  はいはい、逃がしません! 



笑いながら泣いて、
泣きながら笑って。






🍓
🍓
  え?!泣いてるん?!  
🦊
🦊
  毎年やん! 
🐶
🐶
  何歳なったんですか? 
(なまえ)
あなた
  26…  
👽
👽
  おばさんやん  
(なまえ)
あなた
  はぁ〜?!!!  
🍮
🍮
  はいはい、喧嘩しないですよ  
👑
👑
  あなたも、三十路かぁ笑  
(なまえ)
あなた
  るっくん (ニコッ怒)   



(なまえ)
あなた
  でも……ありがとうございます  


そう言ったら、 奨くんが



🌺
🌺
  こちらこそ、
生まれてきてくれてありがとう



昔の12月25日は、
誰にも見つけてもらえない日だった。



でも今は、
名前を呼ばれて、
いじられて、
抱きしめられてる。





(なまえ)
あなた
  ……私、昔は  



ぽつりとこぼすと、




🍓
🍓
  はいはい、今日は過去より今な 
✈️
✈️
  今が一番でしょ  
🌱
🌱
  来年も再来年もやるから覚悟しとき  




私は小さく笑って、頷いた。






(なまえ)
あなた
  …12月25日、いちばん好きです  




毎年恒例で、
毎年泣いて、
毎年笑う日。




この日を、
こんなにも温かい日にしてくれた人たちと。



——私は、今日もここにいる。







竹ちゃん
  はいはーい、ケーキ通るよぉ  
(なまえ)
あなた
  あ!! 竹ちゃん!!  
(なまえ)
あなた
  なんでいるの!!私タクシーできたんやけど  
竹ちゃん
  準備してたから  
(なまえ)
あなた
  なにそれ、…ありがとう  
👽
👽
  また、泣くんすか?? 笑  
🌺
🌺
  写真撮っとこ〜  
(なまえ)
あなた
  もう泣きません!!  
🦊
🦊
  はいはい、インスタライブするんだから  
片付けて
🐰
🐰
  寿司だぁ!!!ほら、あなたちゃん!!  
(なまえ)
あなた
  やったぁああ!!  
👑
👑
  単純 笑  


         百瀬 ✉️


Happy Xmas .
26になったよ

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