第10話

お散歩 と おめでとう 👑
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2026/01/23 04:57 更新
  side : 百瀬 🍑






              夜のお散歩は、私のちいさな日課だ。


その日はなんとなく「誰かと歩きたいな」と思って、
ふと隣を見ると、瑠姫くんが外のほうを眺めていた。










(なまえ)
あなた
  るっくん、お散歩行きません?  



声をかけると、瑠姫くんは一瞬驚いて、すぐ笑う。




👑
👑
 いいよ。行こうか  




その“いいよ”が、いつもより柔らかく聞こえた










夜道を並んで歩いて、
メンバーの話とか、今日の収録の話とか、
たわいもないことを話しながら進む。





風が急に冷たくなって、私は思わず



(なまえ)
あなた
  っくしゅん!  
(なまえ)
あなた
  あ〜!!急に寒くなりましたよねぇ  




思わず笑いながら言うと、瑠姫くんが立ち止まった。








(なまえ)
あなた
  おーい、るっく〜ん  


👑
👑
  寒くなったねぇ、じゃないよ。 
👑
👑
  …着なよ、これ  




そう言って、自分の上着をすっと脱ぎ、
私の肩にそっと掛けてくれた。




(なまえ)
あなた
  え、でも、るっくんも寒いですよ !  
(なまえ)
あなた
  今引っ張りだこの俳優さんに風邪ひかれたら困る  
👑
👑
  いじってる??笑  
(なまえ)
あなた
  いじってないです。至ってまともです。 
👑
👑
  いいの。あなたに風邪ひかれる方が嫌だ  







上着から、ちょっとだけ瑠姫くんの香りがして、
胸の奥がじんわりあたたかくなった。




歩き出すタイミングを迷っていたら、
瑠姫くんが覗き込むみたいに顔を向けてくる。





👑
👑
  どうしたの? 




私は、それを合図にしたみたいに、
小さく息を吸い込んで、笑った。






(なまえ)
あなた
  瑠姫くん  
(なまえ)
あなた
  お誕生日おめでとうござます  



少しだけ誇らしくて、少しだけ照れくさくて、
でもちゃんと伝えたくて。




瑠姫くんは一瞬目を丸くして、
すぐにふわぁっとやわらかく笑った。







👑
👑
  ありがとう  
👑
👑
  あなた に言われると、なんか…嬉しいな  





その表情が優しくて、
私はつい、いつもの調子でからかってしまった。





(なまえ)
あなた
  るっくんも…もう30歳かぁ〜笑  
(なまえ)
あなた
  おじさんですねぇ〜?  
👑
👑
  へ?あなた…
👑
👑
  まだあと2年もあるんだけど  
(なまえ)
あなた
  え?でももうほぼ30歳ですよね? 
👑
👑
  ほぼって何  
👑
👑
  やめて、普通に傷つくから  
(なまえ)
あなた
 えっ、傷つくんですか?   
(なまえ)
あなた
  かわいい〜  
👑
👑
  かわいい言うな。ほら、もっかい言って 
👑
👑
  お誕生日おめでとうございます、のほう 
(なまえ)
あなた
  ふふっ。やです  
👑
👑
 なんでだよ〜!  




そんなやりとりをしながら、
夜の街をゆっくり歩いた。

やっぱり今日の散歩は、特別だった。



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