第2話

1話「朝の診察」V3視点
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2026/02/02 10:00 更新
…-視点、最原終一-…


嫌な夢を見た。


腹部を強く押さえつけられながら
暗い空間の中で抵抗する。変で嫌な夢。

何かに抵抗しているうちに
だんだんと息が苦しくなってきて…
それで…そうして、、それで……
最原 終一
………
どういう事だろうか。
目が覚めても腹部を押さえつけられている感覚が無くならない。
自分が寝ぼけているだけなのだろうか。


僕は眠気で疲れ気味の瞼を少しずつゆっくりと開いた。


そして僕の腹部にある重たい違和感と
直面した。
王馬 小吉
やっほー!最原ちゃんおはよー!
こちらの顔を覗き込むようにして
寝ている僕の上に馬乗りになっている少年は王馬オウマ 小吉コキチ
花吐き病という奇病を患っていて
僕と同じくこの孤児院を利用している子供だ。


起きたばかりで頭も動いていなく
思わず体がベッドから飛び跳ねる程に驚いてしまい
僕は大きな声をあげた。
最原 終一
うわあぁっ?!
僕が驚いて声を少し大きくあげると
僕の上に乗っかっていた王馬くんの体勢が少しよろけて崩れ
彼も僕と同じように少し大きな声をあげた。
王馬 小吉
わああぁ!!なに?!
最原 終一
……王馬くん…
もう少し優しい起こし方してくれないかな…
王馬 小吉
えぇ…だって最原ちゃん
オレが声かけても全然起きなかったんだもん
最原 終一
あぁ、それはごめん…
王馬 小吉
もう本当だよ!
オレ頑張って起こしてあげたのに!
彼は少しムスッとした表情をこちらに向けてきた。
だが、すぐに表情を戻して
1段目のベッドから降りた。
王馬 小吉
最原ちゃん、もう7時50分だよ?
そろそろ医務室行って春川ちゃんに熱測って貰お
最原 終一
あ、もう着替え終わってたんだ
王馬 小吉
当たり前じゃん!
オレ、最原ちゃんとは違って起きるの早いもーん
小さめのクローゼットを開けて
中に入っている最原の分の服を取ると
まだ水色の病衣を着たままの最原にそれを放り投げた。
王馬 小吉
じゃ、オレ外で待ってるから
早く着替えて来てね〜!
二段ベットの階段を登り布団上に置いてあった
白と黒のスカーフを取ると手慣れた手つきで首に緩く結び
そのまま廊下へ
すたこらさっさー、と走って行ってしまった。

見ていて危なかしかった。
本当に病人なのか疑うレベルだ。
最原 終一
(早く着替えよ)
僕は自分が着ている病衣の緩く結んでいた紐を解き
王馬くんが渡してくれた服装へと着替えた。
最原 終一
あー…帽子は………外出ないしいっか
布団を整え着ていた病衣を畳み廊下へと出た。
…-2階廊下-…
王馬 小吉
お、早かったね最原ちゃん
最原 終一
そうかな?
王馬 小吉
早く春川ちゃんのとこ行こ!
夢野ちゃんと茶柱ちゃんはとっくに食堂行ってるし
王馬くんは僕の手を強く引っ張って
廊下の奥にある2階の医務室に走って行った。
最原 終一
待って!待って王馬くん!
僕疲れちゃう!待って!
…-2階医務室-…
医務室と書かれた小さい白のルームプレートが
ぶら下がっている部屋に着くと
王馬くんはノックもせずに扉を開けた。

僕は少し肩を竦ませた。
王馬 小吉
おはよー!春川ちゃん!
熱測ってー!
春川 魔姫
……あのさ、ノックくらいしなよ
この人の名前は春川ハルカワ 魔姫マキさん。
毎朝、僕たちの健康チェックをしてくれる人。

僕たちが怪我をしたり体調が悪い時も
春川さんは僕達の看病をしてくれたりする。

春川さんは少しいじけた顔をしながら
髪を人差し指でくるくるといじりつつも
体温計の準備をしてくれた。
春川 魔姫
はい、脇入れて
鳴ったら教えてね
僕は春川さんから渡された体温計で
自分の体温を測った。


1分弱すると「ぴぴぴっ」と機械の音が鳴り
僕は脇に挟んでいた体温計を取り
春川さんに渡した。

今日の僕の体温は36.4度だった。平熱。
王馬 小吉
春川ちゃん!オレも鳴ったよ!
春川 魔姫
貸して
王馬 小吉
はい!
春川さんは健康チェック表に今日の僕たちの体温を記入していた。
春川 魔姫
もう8時だよ
朝ご飯食べに行って来たら?
室内の角に付いている時計をちらっと確認して
春川さんは僕たちにそう言った。


そうすると王馬くんはまた僕の手を掴み
次は食堂へと急いだ。
王馬 小吉
最原ちゃん、今日のご飯なんだ思う?
オレはね!高級なお肉とかだったらいいな〜!
最原 終一
それは王馬くんが今、食べたいものじゃない?
朝からそんなの食べたら胃もたれしちゃうよ
いつもみたいに王馬くんが言った事に
優しく指摘を入れて食堂へと向かった。

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