私は少し早めに家に帰らせてもらえた
菅原さんと潔子さんの配慮には感謝しかない
私は家に着くなりご飯を作り始めた
辛い?そんなことはない
体はだるいし、情緒は不安定だけど
料理くらいはできる
私は簡単にできる(?)であろう野菜炒めだけ作って
自分の部屋に戻った
作ることはできても食べることまでできるかと言われると違うから
辛い?苦しい?
そんなのわかんない
悲しいのかもしれないし、そんなことないのかもしれない
そういうのがぐちゃぐちゃに混ざって…どこにも向けられない怒りへと変わる
そして八つ当たりをする
だからこそ、この期間が大嫌いだ
前はなかったのに…
前?
前っていつ?
子供のころの記憶はない
少なくとも、小学生までの記憶は、ない
じゃあ前って?
中一になってからこの期間が始まったのに?
ベッドの上でゴロゴロしてると、物音が聞こえた
英でも帰ってきたのかな?
扉があけられると、少し寂しそうな表情の英がいた
朝のことが原因なんだろうなということは、すぐに理解できた
顔を見ればわかる
何かを…聞いてほしいって感じ
君は何も知らなくていいよ
結局私は、君のことを離したくない…
誰にも渡す気はないんだよ…
いやだったら本気で抵抗してね…?
逃がす気もさらさらないけど











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。