第71話

変 顔
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2023/12/04 11:02 更新
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その後、何となく気まづくなってしまった私達は
仕事の話などをして気を晴らした。






『ありがとう、来てくれて。また、明日。』




大吾「うん、いつでも俺の胸は貸すよ。だから1人で泣いたりせんとってな。また明日。」






大ちゃんはいつもより悲しそうな笑顔でホテルから去っていった。




私ってつくづく最低な女だと思う。




独断で家を出て、ホテルに来たと思ったら元彼に慰めてもらったりして。




こんなだと本当に駿佑にいらないって言われるかもな。




しょげながらベットに寝転がると携帯が震えた。






駿佑
" あなたちゃん、ジムにでも行ってるの?"


駿佑
" 今日はあなたちゃんの大好きなマカロン買ってきたよ。早く帰ってきて~ "




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『ごめんなさい、駿佑…大好きっ…』






こんなにも私を想ってくれているのに、こんなにも私も彼を愛しているのに。




なんて残酷な世界なんだろう。




気づいた時には大粒の涙が頬を伝っていた。




そしてそのまま目を閉じて、LINEを返さずに眠りに落ちた。




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朝、アラームもなしにパチッと目が覚めて携帯を見ると、ありえない量の不在着信とLINEがきていた。




もちろん全て駿佑からのものだ。




ああ、彼を心配させたくないのに




だけど危害が及ぶのも嫌なんだ。




だから、仕方がないこと。






カメラマン「あなたちゃん、もっと笑って!」




『す、すみません…』






だめだ、笑えない。




どうしても頭に駿佑の寂しそうな顔が浮き出てくるのだ。




どうしよう…




焦りまくって、冷や汗をかき始めたその時、カメラの後ろでとんでもない変顔をする大ちゃんがいた。




言っちゃ酷いけど、中々原型がなくて思わず笑いが込み上げてくる。






『ふ、ふふっ、』




カメラマン「お、いいよいいよその顔!」






あ、私笑えたんだ。




…大ちゃんのおかげで。




カメラの後ろにいた彼の方を見てみると、もうどこかに行ってしまっていた。




その後の撮影は、何とかいつものペースを取り戻して挑むことが出来た。




全ての撮影が終わり楽屋に戻ると、大ちゃんが優しい笑みを浮かべて " おかえり " と言ってくれた。




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