目が覚めたあなたは、ゆっくりと上体を起こして周りを見渡した。
あなたはエリス嬢と服を着ていた所迄は覚えていたようだが、その後に何があったかは覚えていない。
コンコンと医務室扉を叩音する音がした。
ガチャリと扉が開き、いつもと違う服の芥川が入って来た。
さっき迄の眠気は何処に行ったのか、ぴょこぴょこと寝台の上で飛び跳ねるあなた。
その言葉を聞いたあなたは、直ぐに寝台からぴょんと飛び降り、芥川の手をぎゅっと握った。
あなたはエリス嬢に服を借りた後、直ぐに芥川の元へ直行し、早く行こうと急かしている。
数分後
頬を膨らませ、少し怒った様な素振りを見せるあなたに、言わずもがな芥川兄妹は心の中で悶絶した。
色とりどりの洋服が立ち並ぶ呉服屋。
老若男女問わず着れる服が売っている。
目を輝かせ、視線を上下左右を何度も右往左往させる。
この顔だけで満足してしまっているとは言えない芥川兄妹。
やはり可愛さには負ける。
試着を繰り返し、あなたが気に入った服は五着ほど。
どれも装飾の激しい様な服ではなく、シンプルなレースや装飾品の付いた上品な服ばかり。
子供にしては洒落ていると言えるものだ。
満面の笑みで返事を返すと、安心した様に表情を崩す芥川兄妹。
心配そうなあなたを安心させる様に、優しい声色で返事をした。
その一言だけで、直ぐに笑みを浮かべるあなた。
やっぱり可愛さには負ける芥川兄妹だった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!