第15話

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2024/10/07 22:00 更新
試合飛ばします。⚾⚾


スコアをまとめながら、
秋斗と巻田の会話を聞いていた。





桐島秋斗
切り替え悪すぎやろ。
巻田広伸
俺も、そう思います……。
桐島秋斗
9回表、ちゃんと切り替えれてたら、
裏で流れ作れたやろうに。
巻田広伸
ッス。
桐島秋斗
相変わらずコートロールも悪いしな。
なんであの1番出したんや。
巻田広伸
千早だったから、……




会話というより、説教??





秋斗の言葉は、ちゃんと的を得ていた。





秋斗に同意しながら、
お見送りするために小手指の元へ歩いた。






……気がつくと、秋斗も巻田も後ろを着いてきていたが。





巻田広伸
……おい。
巻田広伸
なんで智将縛ってんだ?
.
かましそうだった……いや、
ちょっと調子悪くて。
巻田広伸
調子悪いと縛るんか?
都立ルールか?





多分、恐らくだが、
圭は試合の途中でアホになった。






この表現が正しいのかどうか
分からないが、少なくとも“智将”では無くなった。




要圭
あ。姉ちゃん。助けて……。
要あなた
アホ助ける時間は無い。
要圭
姉ちゃん!?!?




彼の中で、智将の時は“姉貴”。
アホの時は“姉ちゃん”と呼ぶ。






今姉ちゃんと呼ぶということは、
試合中にまた記憶を失ったということだ。




巻田広伸
負けた。
巻田広伸
9回で俺が乱れなきゃ、
裏で十分流れ作れた。
巻田広伸
フツーに氷川が勝ってた。
次は負けねぇ。
清峰葉流火
巻村。覚えた。
巻田広伸
覚えてねぇじゃん!!



葉流火は、不思議そうな顔をした後、
ふと思い出したように鞄をあさった。





清峰葉流火
あ、あのさ、これ。兄ちゃんから。




元彼との2年振りの会話だった。




要あなた
……ありがと。




葉流馬くんからのプレゼントに
心当たりはないが、
葉流火からのプレゼントではないので受け取っておく。







中が見えないようになっている袋は、
封を開けないと中身が見えなかった。





大きさ的に、DVD?







いや、まさかね。
私女子だし。







後で寮の部屋で開けることにする。




私が気がついた時には小手指は荷物をまとめていた。





要あなた
では、失礼します。




私が手を振ろうとした時、
葉流火に手を掴まれた。






グランドでは絶対に見せない、
あの優しい瞳で見つめてくる。





清峰葉流火
あの時は……
桐島秋斗
ストップ。





後ろから、秋斗の声がかかった。







そしてそのまま、葉流火の太い右手から
私の手を奪い取った。





桐島秋斗
あなたは今俺のもんや。
桐島秋斗
あなたと話したかったら、
試合で俺の球打ってからいい。



バチバチという効果音が着きそうなくらい、
すごい勢いで睨み合う両校エースたち。




改めて、私は秋斗が好きなのだと。
そう感じた。





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