
(え?え?)
私でも少しは怪我を負うと思うくらいの高さから落ちたのに、この人はその重力の圧を受け止められた…?

(この人、只者じゃない。)
何者か聞きたい。
でも先に感謝しないと…

あの…ありがとうございました。

危うく死んでしまうところでした。
大丈夫だよ。
そう言うと彼は私の前髪を分けた。

…え、?ちょっと、何してるんですか?
この黄金の目。やっぱりあなたはあなたのコードネーム様ですね。

…え?何で私のコードネームを知って…!?
やっぱり覚えてないか…
何か言いました?
…いや、何も。
それは…ここでは無理ですね。
人目のつかないところに行きましょう。

それなら…私の家に行きましょうか?
え?いいんですか?
なぜだろう。警戒しないといけないはずの人なのに…
この人なら、信用できる気がする。

大丈夫です。両親もいませんし…ちょうどいいでしょう。
なら…そこにします。

分かりました。
〜あなたの下の名前の家〜

好きなところに座ってください。
分かりました。
色々聞きたいけど…

まず、あなたのお名前は?
俺は…
猫宮恒一です。

…なるほど。

なんで私の本当のコードネームを知っているんですか?
あなたは覚えてないんでしょうけど…
前、まだあなたがお父様といたときに一緒に活動していたのですよ。

…あなたの殺し屋名は?
無理に思い出そうとしないでくださいね?
俺の殺し屋名は…

ネコおじです。

ネコおじ…あっ!
私はネコおじとの記憶を思い出した。
だが同時にあいつのことも思い出し、激しい頭痛に襲われる。

あっ…!あなたのコードネーム様!
目を覚ますと、私はベッドに横になっていて、隣にネコおじが心配そうな表情をして座っていた。

大丈夫ですか?

だから無理に思い出すなと言ったのに…

…無理はしてない。自然に思い出しただけ。
ネコおじとの記憶を思い出したことによって、私の口調は前の口調に戻っていた。

今日は安静にしておいてください。

大丈夫って言ってるじゃん…

念のため、です。

…分かったよ。

(全く…ネコおじは過保護なところがあるからなぁ…)
私はネコおじの圧に負け、今日の夜は外出しないことを約束した。

では、私は帰ります。詳しい話は後ほど。

うん、分かった。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!