今うちは、奈良県十津川村を歩いている。
が、住人以外は誰も居ない。
ピュゥンッッッ
驚いた、気配に気づくのが大得意なうちでも分からんほどに気配を隠してはった。
誰や…。
誰なんや…。
あんたは一体…。
うちは岐阜が持っているものに目を見張った。
なんと、沖縄と香川が沖縄ボールと香川ボールにされていた。
岐阜の手のひらでころころと転がされている姿を見て、此奴の性根が分かった。
此奴は、戦争前は、うちらにもええ顔をして接して来とったけど、実際は、非人道的で残酷に痛めつけてしまう様な奴だった。
"敵をボールに変えてしまう能力の奴が一人いるらしい"と、広島から聞いたことがあったが、まさか岐阜とは。
岐阜は、今まで接してきた東日本の中では、岩手や北海道等のサボり組の次には性格が良く、それなりに西日本でも好感度が高かった。
あることに気がついた。
彼の後ろには、何かの山があった。
それを見て、落胆した。
岐阜の後ろには、大量の市区町村が乱雑に山積みにされていた。
ブツッ
ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!
岐阜も逃げ足が速い。
あっという間に逃げられてしまった。

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。