第7話

オペラ
253
2019/11/20 09:32
あなた
あなた
え、折原さん?
私が声をかけると折原さんはヒラヒラと手を振った。
折原  千良
折原 千良
やっほー
あなた
あなた
どうしました?
御用でも?
折原  千良
折原 千良
あ、いやぁ
話でもせぇへんかなーって
あなた
あなた
はい。いいですよ
折原  千良
折原 千良
じゃあそこ座ってや
折原さんは立ち上がったと思うと、向かい合っていた椅子の後ろに立ち、その椅子を引いてくれた。
折原  千良
折原 千良
どーぞ!
華やかな笑みを浮かべて言ってくれた。
あなた
あなた
ありがとうございます
軽く一礼して椅子に座る。
すると、タイミングを見図ったように林檎さんがおしぼりと水を出してくれた。
及川  林檎
及川 林檎
ごゆっくりどうぞー
あなた
あなた
あ、ありがとうございます
及川  林檎
及川 林檎
いえいえ
及川  林檎
及川 林檎
あなたちゃん、メニュー決まってたりする?
あなた
あなた
はい。今日はキリマンジャロでお願いします
及川  林檎
及川 林檎
うけたまわりましたー
あなた
あなた
あと、オペラもお願いします
折原  千良
折原 千良
あ、僕もオペラで
及川  林檎
及川 林檎
はーい!
メニューをとると、林檎さんはすたすたと優響さんの居るカウンターへ向かった。



及川  林檎
及川 林檎
優響さん、キリマンジャロとオペラ2つで
汐町  優響
汐町 優響
はーい
汐町  優響
汐町 優響
いいわね、青春
優響店長、まだ21じゃないか
汐町  優響
汐町 優響
あら、もう青春なんて歳じゃないですよ
そんな会話をぼーっと眺める。
折原  千良
折原 千良
あー…えっと...
日々谷ひびや、さん?
あなた
あなた
あなたで結構ですよ
折原  千良
折原 千良
じゃ、俺もセンラでえぇよ
折原  千良
折原 千良
それから、タメで
あなた
あなた
え、あ、はい...じゃなくて
わかった...?で、いいのかな
慣れない口調にたじろいでしまう。
折原  千良
折原 千良
ふふっ
あなた
あなた
…えっと、、私なにかしました?
折原  千良
折原 千良
あ、いや
初々しくていいなぁって
あなた
あなた
は、はあ
あなた
あなた
ずっと敬語なもので、慣れないです
折原  千良
折原 千良
無理はせぇへんでえぇよ
「ふふっ」と上機嫌に笑うセンラさん。
あなた
あなた
(ふわふわした人なのかな)
折原  千良
折原 千良
ん?どうかした?
あなた
あなた
あ、いえ
上機嫌なのかと思って
折原  千良
折原 千良
んー・・・
そうかもしれへんなぁ
センラさんはおもむろにカップに入ったコーヒーをスプーンでくるくるとゆっくり混ぜる。
あなた
あなた
何かいい事が?
折原  千良
折原 千良
うん!
あなたちゃんと話せたから!
あなた
あなた
私、?
折原  千良
折原 千良
そう!
キラキラとした天女のような整った顔で笑うセンラさん。この人が女子から人気な理由が判る気がしないでもない。
しかし、私と話せて嬉しいというのは変わった人も居るものだ。
あなた
あなた
……センラさんって変わってますね
折原  千良
折原 千良
え、そうかなー?
あなた
あなた
あ、別に悪口とかではなくっ!
折原  千良
折原 千良
わかっとるよ
大丈夫
あなた
あなた
た、ただ...私と話せて嬉しい人が居るなんてと、思っただけです
折原  千良
折原 千良
・・・?
及川  林檎
及川 林檎
お待たせしましたー
及川  林檎
及川 林檎
オペラとキリマンジャロです!
折原  千良
折原 千良
ありがとうございます〜!
あなた
あなた
ありがとうございます
美味しそうにオペラを見つめるセンラさん。
女の子みたいで微笑ましいと思う。
折原  千良
折原 千良
ね!ね!あなたちゃん!
早う食べましょ!!
さっきよりも声が弾んでいる。
あなた
あなた
クスッ・・・はいっ

プリ小説オーディオドラマ