いつも熟睡できているはずの体育大会後の夜なのに、今朝は驚くほどに目覚めが悪かった。
そのせいもあってか、気分が上がらずあくびと溜息が止まらない。
そして、第一に四季への申し訳なさが私の心を襲う。
あの子は優しいから、自分が悪いと思っているのではないか、はたまた幻滅して、私のことを嫌いのなった…?
まぁその場合は私のせいだ、苦しいけれど前を向くしかない。
重いベースをケースに入れて担いだ。
けれどどうしても自分の心の方が重い気がしてならなかった。
♦︎ ♦︎ ♦︎
小さな声で私は答える。
部室の端にベースを立て掛ける。
湊がギターを台に置きながら聞く。
今日は無理かな、と私は元気のない声で答える。
すると湊は何かを察したように短く答え、微笑んだ。
私は変わらず重い足取りで教室へと歩いていった。
授業がひとしきり終わり、机に突っ伏して座っていると、紬に連れられて律が来た。
相談です、と律が困ったように微笑む。
話を聞いていると、どうやら四季が朝から元気がなく、その原因が私なのだとか。
当たり前だ、また後ろめたい気持ちが私を襲う。
◆ ◆ ◆
心底嬉しそうに笑っている彼を見ていると、より心が痛くなる。
ごめんなさい!
と二人同時に深く頭を下げる。
それがなんだか可笑しくて、二人で笑った。
気が済むまで誤って、たくさん笑った。
―――四季も私も、不器用だなぁ...
聞こえなかったのか、不思議に思ったように首を傾げる四季に、私は答えた。
その後、四季からの提案もあり、連絡先を交換した。
四季と何を話そうか、遊びの約束でもしようか。
でも二人だとなんだか恥ずかしいから、つむぎと律でも誘おう。
今年はきっと、いつもよりもっとずっと楽しくなるはずだ。

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。